summaron 35mmF2.8

フィルム時代のLeica Mレンズの中で最も疑問の大きかったレンズsummaron 35mmF2.8(1966年モデル)を試してみた。25年前に程度Aのものを10万円で買ったのだが、これの前のsummaron 35mmF3.5(L39/M/Mメガネ付きと3本持っている)が良かったので、期待してテストしたらF3.5より結果が良くなかった(風評でも似たような評価)。そうこう言っているうちにsummicron 35mmF2やコシナのレンズなどを導入して使う機会がないまま今に至っている。本当のところはどうなのだろうと引っ張り出してきたのである。

1m/F2.8...全然悪くない。どうなっているのだろう。

上の切り出し...これもよく写っている。このレンズの使用時のポイントは、ピント合わせを慎重にすることであった...少し外れても崩れが大きい傾向になる。

秋空を見上げて撮る...下は切り出しだが、これもコントラストが低い以外は問題はない。

中距離撮影/F4...F2.8開放では像が甘くて(近距離1mでは悪くない)ここでは1段絞っている。

上の切り出し...遠距離のボケ具合も含めて奇麗な描写と言えるだろう。

ごく周辺部を切り出すと、そうとうに甘くなる。深度ボケではなく収差によるものだ。

涼しくなったので近隣のムラへ出てみる...もうすぐ町長選挙がある。レンズの描写は実用的には問題なし。

品種は分からないが柑橘がたわわに実っていた。しかし収穫のために植えているのではなさそうである。以前は自家用に植えたものが、ついに放置されて日当たりがいいもんだからどんどん大きくなったのだろう。

F5.6/上の切り出しだ。解像線も質感描写も非常に良い。どうも絞り開放付近が甘いのと、ピントが外れたら極端に崩れるのが評価の低さのようだ。細かく調べてレンズの特性を知れば「良くない」が「良い」に変わるかも知れない。

逆光で...絞りの形がそうなのか太陽が入ると必ず光芒を引く。そして独特のゴースト、この時代の限界なのだろう。10/7~8は神社の例祭がおこなわれる。次回に続く。