7Artisans 35mmF2.8-M

本編のサイトは更新せず(技術的な問題)今日からはブログで更新となります。

フィールドカメラマンノート

最初の記事は発売開始後間もない7Artisans 35mm F2.8[M/L39]

を取り上げる。

箱の中身はレンズ本体.フードが二個(E34ねじ込みタイプとA36被せタイプ).専用E34mmMC-UVフィルター(前ねじ無し).フードキャップ二個(A36とE34フード用の約43mm径).どう言う訳か透明バックキャップ(予備)が同梱だ...フィルターを付けると自動的に被せフードになるが、その39mm径のフロントキャップが無い、ねじ込み式フードにするにはE34の汎用フィルターを買わねばならない(フィルターを付けないなら何も買い足す必要はない)。不思議な豪華セットである。

姿写真はLeica M9だがLeica M Typ262の方が成績が良かったので、テスト写真はLeica M Typ262での絵を出す。

薄曇り...絞り開放から使える。周辺の光量落ちや周辺の甘さはあるがF4にすればそれらも改善される。

上の切り出し...写りは率直で背景のボケも収差を感じさせられない。

 

3m/F5.6で撮影...これ以上絞る必要はない。色味もリアルだ。

上の切り出し...上々の結果と言える。

 

1m/F4で撮影...Leica M Typ262との相性が良好。M9だと画調が少し硬くなる。

上の切り出し...近接では少し甘めに見える(実用の範囲内)が、これも無難な写りと言える。

 

余勢をかって近所の傍示地区の西方寺へ行った(すべてF5.6)。十分にシャープでボケ味も良好。

山門脇の大イチョウ(奈良県指定の保護樹)...秋にはきっと来たい。

地区は奈良・京都・大阪の境界にあり、かなり山奥の孤立したムラなのに立派な屋敷もあり、宿場の本陣のようなものもある。一方で廃屋も見られ、過疎は進行している。あまりにも不便な場所なのである。

少し不思議な建物...何の目的で建てられたのか、また地区の人に尋ねてみよう(ほとんど人は歩いていない)。

電柱。やはりワイドレンズとしてはボケ味が良い。

ムラ外れから...真ん中の塔は火の見やぐらで昔は半鐘が下がっていた。このレンズの唯一の欠点は距離計には連動しているが、無限遠に距離環を機械的に持っていくと二重像から少しずれる(通り越すという感じ)。つまり深度でちゃんとピントは来るのだが少し遠距離でズレているのか? 距離計で合わせているとちゃんと合っている。

 

SIGMA SD-1Q

久しぶりの更新...今回は薄曇り状態でのSIGMA SD-1Qのテストである。例のシャッターダスト発生のため長く使っていなかったが、ふと思い立ち絞りをF4にして(ダストが深度から外れて見えなくなる)使ってみた。シグマは製品の非を認め、ダストクリーニングを無償で行うと言っている(実際2回磐梯町の工場に送った)が送料こちらもちなのと、使えば毎回ダスト問題が発生し、かと言って機械の構造上セルフクリーニングはできないため死蔵となっていた。そしてシグマも後継機を出さず沙汰止みの状態である。

F4...ワイド端、F5.6でダストは微かに見え(現像で簡単に消せる範囲)、F8ならハッキリ見える。

上の切り出し...薄曇りの中での写りだがAPSカメラとしては十分な画質と言える。絞り込んでのパンフォーカスを諦めれば問題なしだ。

望遠側F5.6...これも問題なし。問題は使い続けてセンサーダストが溜まってきた後にどうなるかだろう。その時は無償クリーニングに出すということになる。

上の切り出し...リアリティのある写りだ。ワイドでF4、テレでF5.6...つまり開放から1段絞った設定なら使えると言える。

ワイドF4/1mの撮影、カメラとレンズの性能には文句はつけられない出来栄えだ。SIGMA DP-1Qより数段良いと思われる。下は上の切り出し...。

 

Brightin Star 28mm F2.8

さてBrightin Star 28mm F2.8のテストだ。なぜ無理をしてこんな極端な薄型レンズにしたのかは分からない...が不思議な実用範囲のレンズであることも分かった。価格は私の買った並行品のころから3万円近く上がっている。

絞り開放F2.8...周辺の光量落ちが大きいがなんとか実用の範囲だ。

上の中央部切り出し...コントラストは低いが開放としては悪くない。その代わり絞っても画質は向上しない。

ところが周辺部は下のMTFでもわかる通り急落しピントは来ない。

こんどはF5.6(いちばんよく使う絞り)で撮影。周辺の光量落ちは改善される。レンズの色味は地味気味だろう。

上の周辺切り出し...改善はされているが、それでも周辺はボケ気味でF8でも四隅は△だ。しかし画面の90%は合格点だろう。

逆光には比較的強い。ある程度ゴースト・フレアは出るが劇的に悪化するようなことはない(F8)。

近距離の撮影...F5.6。こういう被写体なら周辺の画質低下は目立たない。近接すると歪曲が少し出てくる。

上の切り出し...絵にリアリティがあり、まず問題ない。外見のボディキャップレンズのような風体からは想像できない。距離計の連動も正確だ。

厳しい逆光テスト...F5.6。こんなところだがコシナVMレンズと比べても大きくは劣らない。

1m/F2.8...背景のボケも自然で収差ボケは感じられない。

余勢をかって屋外へ。すべてF5.6...常用絞りであることと、F5.6でちゃんと写らないレンズは「失格」だからである。四隅の画質落ちはフィールドではまったく気にならない。

農作業風景...遠距離でも大丈夫。

上の切り出し...地味な発色だ。Leica M10-Rだと更に地味になるだろう。

強い逆光だと思わぬゴーストが出た。これはフィルター由来(そもそもノンコートなので色付きゴーストは出ない)ではなく、前玉が出っ張っていることとフードもないためだ。太陽は画面のすぐ外。

畑、順光だか軟らかさが好ましい。どうしたものか近距離にピントを合わせると周辺の光量落ちが見られる。

上の切り出し...ここにピントを合わせた。画面の端でも四隅以外はちゃんと写っている。

条件によって周辺の光量落ちは変わる。こちらもピントはやや手前(5-6m)に合わせている。

村はずれのお地蔵さん。曇ってきたが画調は変わらず好ましい。

1時間ばかり歩いて街灯に灯がともる。いい雰囲気だ...総論としては奇妙なレンズ構成なのだが、軽さも手伝いフィールドワークに使えることが分かった。ただし軽すぎて首から下げるとカメラが上を向くし、構えた時もレンズを支えられない(それでいて距離環は回す)のでバランスをとるのに慣れが要る。

 

Voigtlander CS28mmF2.8

一昨日、Leica M10-RにVoigtlander CS28mmF2.8をつけて柘榴地区を訪ねた。周辺の光量落ちがある以外は素晴らしい性能である。新しいレンズでMデジタルカメラに対応していると言って良い。

この道は元の国道163号線で、村の中央にベンチと自販機のある立派なバス停がある(往時をしのばせる)。今はコミュニティバスが日に数本走っているだけだが、どこまで乗っても100円である。

地区の公民館前には選挙ポスターがあり、その公民館は地区の投票所だ。第6区は田舎のわりに選挙人が多く激戦区である。

と言っているうちにコミュニティバスがやって来た...100円といっても誰も乗っていない。皆さん自動車で移動するのである。ただし柘榴でお年寄りが2名乗車した。

やはり村中を歩くと過疎(と言うより廃屋)が進み、庭木が勝手に大きく育ち、だんだん建物が隠れ始める。これは飲み込まれつつある立派な土蔵である。

村の檀家寺の極楽寺へ立ち寄る。山の斜面に立地する集落で墓場の場所が狭く、それが理由かどうかここでは両墓制が色濃く残っている。

極楽寺の提灯、ちょっと変わった寺紋だ。これの下がっているお堂には文化財指定を受けている梵鐘が祀られている。集落のもっとも高台に立地している。

私の好きな北向地蔵、いつも顔は影である。

さて尾根を一本登り下りして寺を谷越しに見る。竹の葉が風に揺れて冬なのに春のようだ。

さて公民館へ戻る道、廃屋の廃車の周りの草が刈られていた。やはり家の持ち主が時々来ているようで、全体に草木が小さくなった。

一方、秋に来た時にあった古屋が更地になっていた。その両側の家も人は常駐していない。いずれは解体されて今風の家が建つのだろう。敷地が広いので最悪は何軒かのミニ開発の家になることだ。

 

Brightin Star レンズ

中国から続々と個性的なレンズが出てくる(普通のレンズも同様)...この度は得体の知れないBrightin Starというブランドで2本買ってみた。まずは28mmF2.8の超薄型レンズ。マウント面がレンズ先端までたったの9.9mm、それでいて下図の通り6枚玉でF2.8を確保している。性能は中央から中帯部まで開放から実用の範囲で、MTF図のとおり四隅は急落する=絞るとF5.6あたりで見られる絵となるが完全には解消はされない。どうした訳か中央部は絞ってもあまり変化はない。癖玉の楽しみだろう...なお前玉が厚さを詰めるため絞りリングとほとんど同一面になり、作動時どうしてもレンズ前面を触りそうになるためフィルターを装着した...25.5mmなどという径のため普通のモノは見当たらず工業用のレンズのものを装着した(ケンコー製)。色づきがあってはいけないらしくコーティングはない。また距離計には完全に連動する。

もう1本はBrightin Star 10mmF5.6FISHEYEというSonyのEマウント用(電子接点はないがα6000系でも使える)の対角魚眼レンズだ(Fujifilm X用もあり)...これも個性があるデザインで(Zeiss Hologon 16mmF8 T*に似せた?)写りはしっかりしている。もちろん本体の外装仕上げも良好で楽しいレンズとなるだろう。28mmは何度か撮ったし10mmも明日天気が良ければ試してみようと思う。また結果はアップしよう。

 

大晦日

晦日、霊園へ(車で15分)...今日が母の1周忌なのである。すっかり正月の準備は済んでいた。

千年オリーブの霊園(少し有名な樹木葬)、開発の規制がかかっているため周りの山は深いままだ。母が無宗教埋葬を望んだのと近いこともありここに以前から決めていた。私もいつかここに入る。

霊園の帰りに奈良・大阪・京都(大和/河内/山城)の交点にあたる傍示集落に立ち寄る。村社の天満神社、やはり準備は万端で、明日はたくさんの参拝者が詣ることだろう。

ここの拝殿は数年前新築された(旧を知らない)もので、まだ白木の風合いが残っている。

そして村中を歩いて檀家寺の西方寺に行く...村の最高上層に建ち、その裏側から里山となっている。景色がよく風通しも良いので、ここで休憩。本堂は焼けて再建は未だである。

境内の子供を抱いた地蔵尊、新しいものだが変わったデザインだ。ここの寺は動物葬を認めている(珍しい)。何柱もペットの碑(墓?)が建っていた。

山門は焼けずに、その傍らに立つイチョウは県の指定樹で黄葉の頃はさぞ綺麗だろうと思った(来年11月には来てみよう)。

やはり村中は住民は少なく、木々が家を飲み込み始めている。

そこへ小型特殊自動車に刈った草木を満載にして走っていった(時速10km)。なんとか正月までに家の周りの草木の藪を片づけることにしたのだろう。小特とはいえナンバーは取るべきだが...。

ここは三つの国の交差点であるため細いが重要街道が通っていた。その痕跡がこの碑である。西:かたの/南:たかやま/東:やましろと彫っているようだ。どちらの方へ歩いても1時間程度で達する...それにしても屋敷は巨大だった(いわゆる本陣か?)。

道へもこのように藪が張り出してきて刈っても刈っても藪の方が力強く寺への道は塞がる寸前である。

民家の周りも草木に覆われていく...日当たりが良く風通しも良いため繁茂が速いのだろう。

今回はオールドレンズNIKKOR 35mmF2.5Lで実施...オールド35mmレンズの中では一番の絵をつくる。ただし画素の大きいボディではダメでM9系かM240系で使うのが良さそうである。 来年もよろしくお願いいたします☆

 

冬の北稲八間

暖かった一昨日、「最新の」Leicaシステムで旧街道を歩いた。絞りは画調の変わらないようにF5.6固定AEである。

この頃気候の問題なのかウチの庭も含めてあちこちでナンテンが増えている(実も多い)。まだ売れないお屋敷跡の更地は草刈りがなされているがナンテンは残されている。

まずは地区の檀家寺の阿弥陀寺に寄る。今年境内の無縁仏群などが片づけられ(寺に長い歴史があるため誰のものとも分からぬ墓石が多かった)ちょっと趣向には欠けるようになったが、よく見るとうまく配置換えされている。

上の切り出し...ボディとレンズの性能を見ると完璧に近いピントと質感描写である。Leica M11からSony製センサーとなったらしいが、こうなってくると、Leica M9の癖のあるKodak製CCDセンサーも懐かしくなってくる。

木が1本だけ残された...目がチカチカするようなピントだ。背後の左は新しい墓石、右は新しい本堂。

寺の裏にある古い農機具小屋、その裏山は武内神社に続いている。つながる小径は大雨で崩れ、2-3年前から廃道となっている。

武内神社のご神木、逆光にも強いレンズだ。

境内から旧街道を見た。鳥居前で街道は東に曲がり村外れに行く。これにもいわれがあり、道を左へ直進すると小さな尾根があり、江戸時代にその領有権をめぐって隣村と紛争があり、街道はその地を外して平野部でつながったということのようだ(係争は北稲八間が勝った)。

武内神社の拝殿で一休み...今も信仰は熱心で本殿は建て替えられ、社務所も集会所と兼ねられて新築となっている。

街道筋のお屋敷の屋根の葺き替えである。元は茅葺だったがトタン葺きになり、更にその補修のようだ。それでも多くの家は伝統的な景観を保っている。

 

Schneider-Kreuznach XENON-EMERALD 50mm F2.2

今回は昨晩届いたSchneider-Kreuznach XENON-EMERALD 50mm F2.2(焦点工房)をさっそくテストしてみた。幸い天気予報が外れて晴れた=甲子園ボウルもTVで見た。外観はこれまでの2本のSdchneider COMPONON改造レンズと同様の白黒パンダ鏡胴で、造りは良い(今回はフード&キャップは銀と黒が同梱)。しかしピントリングはスムーズに動くが、絞りリングはクリックはなく動きも軽すぎる。とは言え重厚な造りで持っている満足感もあるだろう。

私の持つSdchneider COMPONON-50mmF2.8と同様、絞り開放からピントは来るし、コントラストも非常に高い。産業用レンズの転用と説明されているが一般撮影でも十分使えると思う。

上の切り出し...本質的にマイクロレンズのためかF2.2であってもボケ味は硬い。画質は絞るほどに少しづつ解像力は上がるがF5.6以上はあまり変わらない。

1.5m/F2.8での撮影...最近の流行りの丸絞りではなく、絞り羽根は5枚で、絞ると点光源の玉ボケが丸くならず五角形となる。私はピントシャープ派なので気にならないがボケ味好みの人はご用心だ。

上の切り出し...さすがにマイクロレンズ、近距離の質感描写は良好、これぐらい近づくと背景も大きくボケる。

南中時の強い逆光でもほとんどフレア・ゴーストはでない。安心だ。

やはり絞り開放。平面的なものを撮るといっそう解像感が分かる。

上の切り出し...中央の小さな部分、原画ではLeica M10-Rの4000万画素のせいかも知れないが室外機の小さな汚れまで解像している。インフレ・円安の影響もあるだろうが先出のSdchneider COMPONON-50mmF2.8の倍の価格設定以外は解像力中心のレンズとして価値はあるだろう。

 

Thypoch Simera 35mm f/1.4 ASPH. Type II

また最新の中国製Thypoch Simera 35mm f/1.4 ASPH. Type IIの紹介である。さすがに大口径のため大きく重い(ブラックモデルは売り切れだった)。動画にも使いやすい配慮がなされていて絞りのクリックは簡単に解除できるようになっている。中国製と言っても安くはない(99000円)。だんだん性能の高度化により同じスペックのコシナVM製に近づきつつある。

絞り開放では周辺の光量落ちが大きくピントも甘くなるため(中央部のピントは良い)F2でのアップとなった。

上の切り出し...曇り空なのでコントラストは低いが周辺まで使える画質となる。F2のため10mの距離にピントを合わせても遠景はボケる。ボケ味にも収差は見られない。

今回は1m/F2での撮影、35mmレンズのボケ味を生かした撮り方が可能だ。

上の切り出し...ピントは薄く軟らかい。質感もよく描写されていると思う。

今度はF5.6/1mの撮影...ボケに収差が見られないところが良い。絞りによる画調の変化の少ない動画に適したレンズだと思う。

曇り空の下、一瞬雲が切れて太陽が顔を出したところで逆光性能を見る(F8)。まったく問題なし。質量の大きさ以外は全体として文句のつけようがない結果である。

 

summicron DR50mmF2/1st

Leica M11にはsummicron DR50mmF2/1stが取り付けて使えると言う風説を試してみた。もちろん使用できた。これはsummicron DR50mmF2の初期型である(伝説的な高解像)。後期型も次回試してみよう。それまでのデジタルM型Leicaには内部の些細なでっぱりで無限遠まで行かなかったようだが、M11(ロットによるのか私のM10も)では大丈夫である。眼鏡付きレンズという特殊性のため、古いわりに使用頻度が少なくて綺麗なものだ(私は接写はしない)。IROOA(焦点工房製)を付けると一層さまになる。

古いレンズだが絞り開放から良好なピントがくる。眼鏡付きレンズ(35mm/50mm)は成績の良いレンズユニットを組み込んだという風説(信用できはしない)もあるが、私の持つ5本の眼鏡付きレンズでも不思議にそのとおりであるる。コーティングの劣化によりハイライトは多少滲むが一段絞ってF2.8すればそれも解消する。ただしボケ味はよく見ると深度ボケに収差ボケが混じっている。

上の切り出し...朝の一瞬の晴れ間で撮ったが低コントラスト・高解像の造りこみがよく出ている。使えるレンズだ。

2ndバージョンを1時間かかって保管庫の奥から救出(あまり大な保管庫は×)、ついに2本そろった...DR50mmF2、フィルム時代に使って以来20年ぶりに復活だ。2本のテストでは結論として2ndが絞り開放~F2.8まで1stを上回った。詳しくは後日。