岩船寺へ

梅雨の合い間、昨日近在のアジサイ寺の岩船寺に行ってみた(毎年恒例)。毎年行く必要もないだろうと思われるが、近いせいだけではなく「変化」を記録し続けるのである。同じようだが10年20年と経つと変わっていくものなのである(私は40年以上見ている)。ここも年々観光に力を入れている。幟は去年からあったが手作りの看板は初登場だ。右奥が山門。

山門直下、新緑が美しい。この寺も戦乱で焼けて元の伽藍は縮小して、山門も小さなものになっている。

山門脇の拝観料志納場...観光客は不便な土地柄としては多い、たぶん「花の寺」の名がいきわたったのだろう。隣の浄瑠璃寺より外国人観光客が多い。

境内に入り、すぐ左の不動明王へ。岩屋は後世に造られたものだが、中には重文の不動明王が安置されている。そして周りには特別に手入れされたアジサイが咲く。この日は天気予報に反して晴れたり曇ったりの写真撮影にとって絶好の天候となった。

更にその横には、やはり重文の五輪塔が建っていて、以前より苔や地衣類の量が増えていた。

そして本堂前の景色、向こうはやはり重文の三重塔で、手前にはアジサイの大植栽である。これは年々品種や量が増えている。アジサイの向こうは昔は見えていた蓮の池があるのだが、今はアジサイに隠れて横に回らないと見えない。以前はこのあたりに三脚を立てて場所取りをして良い光を待つ人々がいたが、ついに寺が「場所取り禁止」の貼り紙を出したので、そのような人は居なくなりベンチが幾つか置かれて、この景色をジックリ眺められるようになった。

蓮池の畔...ここでも最近流行の見せ方があった。しかし散見するとここだけで、昔ながらのじか植えか植木鉢植えで、その方が良いと思う。

蓮池横の重文十三重塔、これも安泰のまま建っていた。屋外なので劣化や災害が心配なのである。

やはり先週あたりが(先々週は生駒の長弓寺)良かったようで(雨のため延期)花の色が褪せていた。

ここでの見もののひとつである、境内の山を登って上から三重塔を眺めた。狭い谷に堂々と建っている。そろそろ修復も考えなくてはいけないだろう。

山の散策路(これが悪路で歩きにくい)を巡ると、だんだん下に降りていく。秋には紅葉が奇麗になる。

門前には以前は何軒か食べ物屋があったが、後継ぎがなく皆廃業となり、観光シーズンだけ臨時の店が出て地元の産品やうどん程度の軽食を出す。ここの草餅は美味しくすぐに売り切れるため来た時に買っておいた。このあと隣の浄瑠璃寺へ向かう。文化財撮影に使ったセットを長弓寺に続き今回もこれで通した。使いやすいがUIに慣れないため設定変更に時間がかかった。LUMIX GX8 G VARIO 12-32mmF3.5-5.6