Voigtlander ULTRON28mmF2

今回はVoigtlander ULTRON28mmF2(球面レンズ)→画像にASPHとなっているのは間違いで球面レンズのみで構成された、これもフィルム時代から今まで続くロングランレンズである。今年になってラインナップから消えたが市場にはまだ残っている。その前のVoigtlander ULTRON28mmF1.9の次に出たモデル(2008年)で、フィルム時代のテストでは非常に良い結果だったが、F1.9モデルから比較的早く後退したのも不思議だし、デジタル時代になってテストするとF1.9の方が良い結果を出したのも不思議である。

Voigtlander ULTRON 28mm F1.9 Aspherical (2001年)

空の光に引っ張られて暗くなったが範囲内だろう。平坦性は良くて絞りF2.8で全画面奇麗に写る。

ところが中央部を切り出すと思ったよりシャープ感が足りないのである。絞り開放から...と云うのはフィルム時代のレンズでは難しいとしても、単焦点レンズなら1段絞れば満足できる結果が得られないと安心して使えない。

こちらは1m/F2.8での撮影...絵としては硬くてヌケの良い感じだ。

切り出し...質感はよく出ている。ここで少し判明したのは例のヘリコイドのズレの問題である(以前Mマウントのコシナコニカのレンズにまま見られた)。どうやら少し後ピンになるようだ。それが僅かな像の崩れにつながっているように直感された。この絵では明るい色の葉に距離計を合わせたが、少しうしろの左の小型の葉によりピントが来ている。以前コニカへ行ってヘキサーRFレンズの調整してもらったが(もちろん無料)コシナではどうなのだろう。ともあれこのレンズもあと1段絞れば深度に収まって硬質な絵ができると推測できた。

逆光...これはさすがに何の問題もない。そろそろまた「Leicaだけで撮る」時期が近づいているので、少し真剣みが出てきた。