summaron 35mmF3.5L

今度は1950年製(1999年5万円で購入)のsummaron 35mmF3.5Lマウントである。フードも純正...今はこのレンズが10数万円で取引されている。インフレ率を考えてもLeica製品の値上がりは特別だ。ボディはCCD-MEだ。

薄曇り条件は良くないがelmar 35mmF3.5(4枚玉)に比べると6枚玉になるのでヌケは良くない。elmarと同様最低F5.6にしないとピントが来ないし、周辺の崩れは絞ってもなくならない。elmarよりは少し良いようだが。全体を評価すると互角か?

上の切り出し...F5.6なら中央部は使える範囲になる(画面全体の1/3)。この手のレンズ(elmar 35mmF3.5も同じ)はF5.6-11で中央付近に主題を置いて周りをボケさせるような撮り方が良いだろう。中央は良いのだから、深度ボケと収差ボケを利用して「軟らかい」雰囲気を造れるのである。カリカリのピントばかりでは面白みに欠ける。

また1m/F5.6...相変わらずヌケは良くない。その代わり見た目のダイナミックレンジが広がったように感じる。elmar 35mmF3.5と同様、収差ボケが上手く処理されている。

上の切り出し...ピントも質感描写も中央部は優れている。近接でもこのレンズは使える。

最短撮影距離70cm...庭で。

上の切り出し=F5.6...距離計との連動も完璧だ(これはLeitz純正LMリング)。近接描写もボケ味もきれいなものである。elmar 35mmF3.5と共に使えるレンズと確信を持った。絶対的解像力は70年以上前の基準で作られたレンズなので、M10Rのような高画素機には向かない。

少し太陽が出たので逆光撮影...光が弱いので問題ない。たぶんelmar 35mmF3.5より逆光では良さそうに思われる。