牛頭天王

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麓から長い階段を真っ直ぐに登る、かなりの登坂だ。地図で見る限り車道はない…山のてっぺんに社殿はあるためお詣りの人(特に老人)はたいへんだろう。周りの木々も鬱蒼としている。

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そして頂上近くの台地を拓いた、かなり広い境内が見えてくる。やはり手入れはなされている。

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二の鳥居(上の写真の鳥居)をくぐったところに、この地方で信仰の厚い牛頭天王祇園さん)の真新しい奉納石像が鎮座していた。

 

鞍岡神社へ

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ふたたび時間を遡って安楽寺裏の墓地へ戻る。山の小径から細い里道が下っていて、ここから集落に戻ることにする…こうやって見ると、ムラの家々もずいぶんと今風に建て替えられていると感じる(特にこの10年)。

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下ったところに旧道があり、それに面した富農の倉庫に見たことのないものを発見した。古い竹の束が軒下に保管されているのである=竹は割ってあり、長さもまちまちで、鉄の保管用棚もある(と言っても雨に濡れる程度)。下にも布にくるまれて同じものがある。大切にされているようで、しかし大雑把な保管方法である。しかも裏山にいくらでも竹は生えているにも関わらず古いものを繰り返し使っているように思われる。たぶん農業用のものだろうが、今度地元の古老に尋ねてみよう。

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そして旧街道をしばらく行くと、隣町との境に町の北部で(いや全体でも)最も大きな神社の前に着いた。鞍岡神社、かなり長い階段を登らねばならない。

 

嶽山から下りる

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下りは厳しくてまともに写真を撮れなかった(下るので精一杯)…急斜面、凸凹の道、積もった落ち葉の下は粘土質の土壌…落ちていた竹の棒を杖代わりにして、ようやく出発点に戻ってきた。

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神木の間にぶら下がっている注連縄を撮る(デイライトシンクロさせている)。少し変わった形かも知れない。

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段々畑脇の小さな溜め池、偶然出会ったおばあさんについて歩いたら、切り株を水神様の憑代(よりしろに見立てて正月のお供えと、溜め池まわりの掃除をしていた。このような高度の畑には重要な水源なのである。これで嶽山から下りる。

 

OLYMPUS E-1の2

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先日の近隣名所巡りのOLYMPUS E-1(ZUIKO 11-22mmF2.8-3.5)、やや夕方の光で確かに神社の森は低い色温度になっている。奇妙なAWBで、空は真っ青(記憶色の倍ぐらい青い)、木々は補正されずに赤味を帯びる。最初は「なんだ、これは!」と思ったが、よくよく見ていくと強い個性になっている。つまりコロコロと変わる記録色の特性を飲み込めれば面白く使えることと考えた。いわゆる「エフェクト」は誰がしても同じ結果になるため、すぐに飽きてしまうのだが、こちらは違う…。

もうひとつは今日の夕暮れを撮った写真、相当に現在に比べるとダイナミックレンジが狭く、街並みは潰れてしまうが、ハイライト側はそれなりに色の繋がりがよいのである。これもまた条件によって変化するが、訓練すればやはり使える個性だと思う…ともかくカメラのモニター画質がひどく悪くて、撮影後のレビュー(OLYMPUS E-1ではレックビューと言っている)を見ても、またデータの再生をしてもよく色やコントラスト等が分からず、PCモニターで見てようやく「なるほど」となるのである。

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上はZUIKO 14-45mmF3.5-5.6で撮影した。

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結局、よく写る後期のOLYMPUS E系より、初期のE-1やE-300/E-500(いずれもコダックCCDセンサー)が面白い絵を作るようだ。リアルにだけ撮るなら最新カメラを選ぶ。

 

 

役行者堂

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山頂から東に道が伸びていて、そちらへ行くと堂宇が見えてきた。道も最近付けられたように見える。

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近づくと真新しいお堂で、色々な種類の花木の苗が植えられ、きれいに清掃もなされていた。四方が高い竹林のために日当たりが悪くて、育ちは悪いだろうが、ラベルの付いたままの木もあり、ともかく昨年植えられたように見える。

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お堂の正面に回ると役行者の石像が祀られており、お堂は白木がまだ香るようなものであった。傍らの説明板を読むと、これは地元の篤志家が大峰山へ33回登って参拝した記念に、明治29年に建てられた石像で、それを平成30年に地元のNPOがお堂を建てたとあった。供花も生花で、そのNPOの人達がお堂だけではなく、嶽山の登山道や山頂などの整備もしているらしいことが判明した。

 

嶽山山頂

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しばらく密林の中を進むと、緩やかな尾根に出て山頂が見えてきた。山頂付近は木々がある程度刈り払われて明るく、また歩きやすい。

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山頂、特に三角点などは見あたらなかったが、ここが最高点であることは間違いがない。四方が密林だが、山頂は手入れがなされていて、隅には石碑が(どうも役行者らしい)建っていた。

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東方の一ヶ所だけ少し展望があり、やはり町並が見えている。ここから更に山中を先へ進む。

 

嶽山へ戻る

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山へ入ると正月に来たときより、良く晴れているので、上を見ると竹と雑木の密林も思ったより明るい。夏になると落葉樹の葉が茂って暗くなると思われる。

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実際には足元は悪くて(イノシシが掘り返して凸凹である)暗い、ところどころに道しるべが立っている。

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落ち葉がびっしりと積もって滑るのと、かなりの急斜面のため上りは良くても下りが恐ろしい。道にわざと倒木が残してあり、この下をくぐるともう山頂だ…歩くのが厳しいのと暗いため、この間あまり写真は撮っていない(@_@)

 

城山登山

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昨日に続き、町内の聖なる山に登った。こちらは北稲地区の武内神社の裏から登り口がある。城山自体は町の浄水場ができたため山の裏側に車道が付き、山頂付近まで近づけるようになったが、道はなく(浄水場の敷地内は立入禁止)、古くからの道はこちらであろうと目算をつけた次第である。 OLYMPUS E-1はAWBの場合、青い色は強調され(俗に言うOLYMPUSブルー)温色系の色はより赤っぽく演色される。

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登り口、この奥に森と道が上に続く。AWBは日陰でも微妙な演色性を見せる。全体に青いのは分かるが緑は自然な日陰の葉の色に見える。左の社は市杵島姫命神が祀ってある、右は八幡神、奥は毘沙門天、境内北には素戔嗚尊と住吉神、蛭子神が、本殿は武内宿禰が鎮座している…他にも何柱もの神様が寄せられている。神社も元は八幡神が主神で、もう少し南にあったらしい。

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城山への道は下草が刈られ、要所要所に階段も付けられているが、予算の都合か、尾根に取りつくところから藪に覆われて先へは進めなかった。平成29年から始まった整備のため、これから進んでいくのだろう。今回は登頂失敗のため明日からは嶽山(これは成功)登山を書いていこう。

日陰でも暖色系の色は赤い…次回はAWBを外して「晴・曇・夕方」とマニュアルで設定をしてみよう。ただしその他の写り具合は合格である。特にシャッターショックは後の4/3ボディより軽い。

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初めてのフィールドでの撮影、設定変更で面食らうことも多かったが他の4/3ボディと同様にまだまだ使えるカメラだと思った。特にEの一桁シリーズ(1/3/5)は頑丈・防塵防滴である。

 

嶽山登山

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今日は天気も良く、暖かかったので、先日来て登れなかった隣村の「嶽山」へ向かった。また専光寺の駐車場に車を停めて、ここから歩いていく。彼方の住宅地が我が家である…OLYMPUS E-30+ZUIKO 11-22mmF2.8-3.5で撮影しているため実際の距離よりは遠く見えるが車で5分。

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寺の裏山を上がり、段々畑脇の農家前のロウバイが満開であった(前回はツボミ)、草の芽もふき始めてなんとはなしに春の雰囲気である。

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そして嶽山の入り口に到着。神木二本に渡された結界を越えて山に入る。柵はイノシシ除けで鉄のドアを開けて神域にへ…前回は夕方だったので中は真っ暗だったが、今回は木々や竹林の隙間から少しは光が漏れていた。北稲への旅の終わらぬうちに次の写真散歩の始まりである。

 

埋め墓

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気持ちの好い山の小径を歩けば、眼下の開けた場所になる。今は遠くなった木津川(奥の白い線が堤防)の流路は、以前はこの付近まで来ていたようで、河岸段丘の跡が刈り払われた山の斜面に見られる。急斜面に張りつくように村落が形成されているのも、出水ばかりではなく流路が大きく変化する大河川のムラゆえのことだったのだろう。

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更に進むと最近造られた墓地に出る。どれも墓石は新しく、やはり段丘の山を開拓してできたものだろう。

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そして墓地の奥に両墓制の埋め墓の痕跡が残っていた。山の小径はさらに続くが、元のこの付近は埋め墓の場所で、寺の裏からここへの道が続いていたのだろう。藪の脇から集落へ下りよう。