観音寺へ ①

レンズの実地テストも兼ねて近在へ出かけた...曇っているが不快指数が高く、やはり1時間の撮影散歩である。絞りはF5.6-F8ですべて撮影した。

まず観音山の裏側に停めて、観音寺を目指す...フェンスの向こうは町の唯一と言ってよい居住型の介護施設「神の園」で、この擁壁づたいに山を半周したところに観音寺がある。

ところが途中で夏草に阻まれて歩くことは難しくなった。道はあるのでヤブこぎをすれば着けるのだが(歩いたことがある)、まったく通る人もなく草刈りもしていないので引き返すことにした。

背後を見るとこのような景色である。山を真っすぐ登る道もあるがそこもヤブに覆われている。道から10m程度だけ草刈りがなされていた。

しかたなく北稲八間の集落に行って、村からの参道を行くことにした。元は医院だったらしい建物に行き当たり、ここを右にとれば参道である。

医院横の住居跡らしい茅葺の庭からサルスベリが大きく伸びて花を咲かせていた。主が居なくなっても植物は生きて、いずれ家を飲み込んでいく。レンズの解像はやや甘めだが実用的には問題なし...M9(1600万画素)にはころ合いだ。

カーブミラーの根元を見ると「観音寺→」の小さな手づくりの標識があった。

参道を見上げると、かなりの急坂である。50ccの原付では登れないかも知れない。

最奥の屋敷(無住ではない)...やはり土地のないところに大きな小屋とは呼べない作業場跡らしき建物があった。今は倉庫だが何をしていたか興味はつきない(近在にはこのような様式の建物が多い)。

上の道を車で曲がるために鉄板で補強がしてあった(これも近在によく見かける)。なにしろ急斜面に狭い道、タイヤを落としてもレッカーが入れず、トラクターなどで引っ張るしかないのである。

そして山頂近くに観音寺を見る...現在は無住だが庫裏があって、生活感がなんとなく残っているため、比較的最近まで住んでいた可能性がある。僧侶とは限らない...私の生家の寺でも住職は戦後にいなくなり、寺守の一家が住んで鐘撞や日々の作業をしていて、法事の時だけ本山から僧侶が来ていた。上に見えているのはまさにそんな民家造りの建物である。お堂は次回見せよう...今日はここまで。このレンズ、M9との相性がとても良い。