TOPCOR 50mmF3.5

またしても変わったレンズをテストしてみた。薄曇り/ISO160/AWB/Leica ME 220だ。レンズはTOPCOR 50mmF3.5=後期型のアルミ削り出し鏡胴で仕上げが前期の沈胴タイプより良くなっているだけではなく4枚玉elmarコピーから改良されている。私の持つ古い時代のelmarタイプでは一番の画質を誇る。回転ヘリコイドだけが惜しいところだ。輸出用の里帰りらしく距離環はfeet表示のみである。

絞り開放F3.5...ピント面に乗っている場所は周辺まで非常に良い画質である。曇っているのでボディ設定でコントラストだけ上げている。

上の切り出し...このとおりである。4枚玉なのでヌケの良さはもちろん解像力も良好、当時の東京光学の実力を発揮させて同時代のelmar 50mmF3.5を超えたレンズと言える。難点は右上の遠景で分かる通り後ろボケが深度ボケより収差ボケが目立つ程度だ。これも遠景にピントをもっていけば問題はない(つまりボケ味だけの問題)。

例によって約1m=3.5feet/F5.6撮影...更に曇ってきてコントラストは下がっている。絵としてはマイルドな味と思う。

上の切り出し...ピントは良いし、この距離ではボケ味も軟らかくなる。1mほどしか近寄れないが上等だろう。

3.5feet最短距離撮影...庭にて、コントラストを上げているので道路の白が飛んでいる。

上の切り出し...F5.6、ピントは非常に良い。今回のテストは大成功であった。