Canon EF28-80mm/F3.5-5.6 III

EF28-80mm F3.5-5.6 III USM - キヤノンカメラミュージアム

今日は先ほど到着したレンズのテストである。2週間前1本買ったが接点不良で交換依頼をして、かなり良い状態の同レンズがやって来た(3800円/お詫びにフィルター付き、往復送料を遙かに超えた良心である)。Canon EF28-80mm/F3.5-5.6はフィルム時代の大ヒット製品Canon EOS Kissシリーズの更新のつど、キットズームとしてI~Vまで出し続けたやはりヒットレンズなのである(これ以外に28-70mm/28-90mmもある)。どれも似たような外観だが、少しずつ進化しており、1995年のこのレンズは9枚玉でI型の10枚玉とは異なる(I型のみやや高級感あり/1991)。II型とは光学系は同じで見た目が少し良くなった。

 

Canon EF28-80mm/F3.5-5.6/1st

 

II/III型のレンズ構成。

IV型はまた10枚構成となり、その代わり環境問題を重視して鉛フリーガラスのみの仕様となった。V型ではレンズ構成は変わらずAF速度を上げたとなっている。

IV/V型のレンズ構成。どちらでも良いような話ではあるが、CanonNikonはキットズームにも手抜きはなく改良を続けていたのである。この2年ばかりの古いフィルム時代の簡便と思われているキットズームの渉猟で他のメーカーと、この2社との違いを実感した。

28mmでの遠景撮影は前ピンになっており、本来の実力はだせていないので、80mmを出してみよう。絞り開放F5.6/6D/薄曇りである。ピントは満足できるものであり、下の中央切り出しでも問題はない。更に改良されたIV型にもひけをとらない。

 

F5.6での撮影…近距離でもかなり良い画像となる(ピント補正済み)。切り出しでもなかなか鋭い描写でボケ味も悪くない。フィルム時代の末期ともなるとデジタル時代を意識していた訳でもないと思うがテレセントリック特性が良くなって、デジタル時代のレンズとも競合できるようになっている。

 

前ピン修正後、二階に上がるのが面倒で一階から撮影(一階が前の家の二階の高さである)。F5.6、28mmの場合、絞り開放では周辺が苦しくてF5.6にはしたい。下の切り出し画像で見ると、現行レンズと比べても中央は見劣りしない…3000-5000円レンズも見直そう!安いだけではなく小型で軽い。ライバルメーカーが今より多く、売上げにしのぎを削った時代が生んだ仕様のレンズ群だが(今は高価格製品が主である)今現在一眼レフデジタルカメラがなくなる状況で見直しても良いと思う。現在、このズームレンジのレンズは28-80III.28-80IV.28-80V.28-80Lと持っている。28-70/28-90mmはまた別に書いていく。