今回はフィルム時代末期2002年発売のCanon EF28-105mm/F4-5.6 USMを見てみよう。フードはEW-63Bが正規なのだが、このレンズあまり売れなかったようでamazonでは見つからなかった。Canonの他のレンズと同様に口径の同じEW-63IIとEW-63Cを試したら、いずれも取り付けられた。少しだけガタが出るが63IIの方がガタが小さいためこちらを取り付けることにする=これはCanon EF28-105mm/F3.5-4.5 USM用でamazonで見つかったので早速発注、フードはバヨネットの爪が欠けないように共用はしない、レンズ1本に1個である。
構成図…Canonサイトから引用。安価なズームの最終版で、持ち心地や操作感・AFは良いと思う。
28mm/絞り開放F3.3/曇り/6D...周辺光量落ちも小さく、まとまっているように見える。
中央部切り出し…開放から非常に良い。条件が良ければ更に良くなるだろう。しかし…
周辺部を見ると、まったく結像していない。深度から外れているのではなく収差のためのボケ・流れである。105mmまで望遠側を伸ばしたためにワイドでの収差が取りきれなかったのだろう。あるいは射出瞳がフィルム面に対して近くになっていて、テレセントリック特性の悪化が原因だろう(たぶん後者)。これは絞るごとに改善されるが、最低F8にしないと整ってこない。中央~中帯部は良いのだから割り切って使うことだろう。
その点望遠側のピントは自動的にテレセントリック特性が改善されるために良い結果となった。絞りF5.6開放。
このように中央部を切り出しても分かる。F11ではピントのエッヂが丸くなり、絞り優先AEでF8あたりで撮るのが良いだろう。
28mm/F5.6/1m…近接だ。このレンズはこのような実写では力を発揮する。周辺は捨てて、F5.6の場合24mm径の範囲で主たる被写体を撮れば、28-80mmより良い結果となる。
切り出し…このように低コントラスト下でもシャープ感がある。レンズはどれも似ているようで違っていて面白い。