α-system minolta AF24-105mmF3.5-4.5(D)
SONY α900用の比較的一般的なレンズ(今もデッド新品が売られている)をテストしてみた。これは前玉に少しのかすり傷がある以外は程度の良い中古品だ。24-105mmというスペックからは考えられない小型軽量である。同じレンズがKONICA MINOLTAやSONYブランドでも売られていて、息が長いレンズと言えるだろう。
24mm/F5.6...絞り開放では像が中心以外はボケていて使い物にはならないがF5.6ならごく周辺以外は実用範囲に入ってくる。周辺光量落ちは(像も落ちる)F11程度にしないと納まらなく、このレンズの弱点と言えるだろう。2000年の発売当時(6万円)はまだ24mmまでワイドが伸びたズームレンズは多くなかった…おそらく設計が難しかったのだろう。Canonなどもっと高価なレンズならあったが…。絞るに従い画質は良くなるがF8ぐらいで止まる。
上の切り出し...充分使える画質だろう。F4では無理で、F5.6で急に良くなっている。このレンズの前の24-85mmと似た性質だ。付記として全体にこのレンズはやや暗めに写り、絞り半段程度明るめに撮った方が良さそうである。もちろんPC上で補正できる範囲。
こちらは105mm/絞り開放F4.5...50mmでも同様だが長焦点側は24mmより無難に写る。周辺光量は105mmでも落ちる(F5.6なら解消)が、minolta Aレンズ全体に言えることとしてNikonやCanonのレンズよりテレセントリック特性が良くないのではないかと思われる…つまり一眼レフのレンズはフィルム時代であっても射出瞳が遠くなる(ミラーボックスの分)のだが、minoltaはこれをなるべくフィルムに近くとり画質の向上を図ったのではないかと想像する。
上の切り出し…問題はない。ただし絞っても少ししか画質の向上は見られない。
105mm絞り開放での無限遠撮影…これは現行のレンズにも劣らない良い像を結ぶ。
上の切り出し…ややコントラストは低いが木々の枝の解像を見ると(絞り開放)Canonの24-105mmLにも負けない結果だ。
24mm/F5.6…24mmでの歪曲が大きいとの意見をよく見るが、気にはならないレベルとしてもそのとおりだと思う画像だ。惜しいのは周辺の落ち方だけだ。
上の切り出し…まずまずと言える。調整はしたが、まだAWBが赤いと感じる。
逆光で…24mm/F8、ゴーストやフレアも出ているが、現行のレンズと比べてもこれなら合格だ。
105mm/F5.6での接写(50cm)よく写っているし、ボケ味も悪くない。
上の切り出し…23年前のレンズだと鑑みると上々だと思う。ただデジタルカメラを予想したレンズ設計とは言えないだろう。2000年のレンズならデジタルを意識していても良いはずだし、KONICA MINOLTA・SONYブランドになっても対応はできていたとは言えない。それがミラーレスのα7系の早期進化につながったと思われる。一眼レフを早く諦めたのが後の繁栄になった(Panasonicも同様)と言えよう。