NIKKOR 28-80mm/F3.3-5.6Gシルバー

暑さでどこへも行けないため、また簡単レンズテスト…今回は下記のキットズーム完成形とNikonにも言わせしめる、NIKKOR 28-80mm/F3.3-5.6G(2001年発売、6枚玉!)、たったのレンズ6枚で28mm始まりの3倍ズームの実用化を達成したものである。ブラックモデルは既に持っているが、今回シルバーレンズが3000円で出たので購入した。このレンズのメリットは、1.レンズが少ないため軽量(鏡胴他もすべてプラスチック)。2.軽量化と合わせて非常に小型に設計されている。3.レンズ構成枚数が少ないために逆光に強く、画像の「抜け」が良くなる。このみっつの要素で当時のフィールド用にはもってこいのレンズとなった。フードは純正のHB-20が適価で入手できないため(プレミアが付いている)、その辺にあった58mm径のワイドフードを装着、ケラれは無い。

www.nikon-image.com

D610/ISO100/F5.6/AWB/1m、いつもの撮影だ…やや標準の露出ではオーバー気味になるので、露出補正を-0.7程度にした方が良いだろう。これはブラックモデルでは感じられなかったことなので、やはりCPUに個体差があるのだろう。22年前のレンズなので仕方なしとしよう(絞りはちゃんとF22まで動いている)。AFは多少遅いかも知れないがボディモーター駆動のレンズとしてはこんなものだろう(合焦精度は問題ない)。中遠距離では良い画像であるが(絞り開放では四隅が甘いが1-2段絞れば解消する)、近距離でも収差が目立つようなことはなく良い画像だと思われる。

上の切り出し…よく解像しているし収差ボケも見られない。Nikon千夜一夜物語自画自賛しているのも頷ける。

逆光で(F8)…ファインダーでフレア・ゴーストの出る場所・角度を探してみたが、さすがに6枚玉逆光に強く安心して使える。このポイントが一番フレア・ゴーストの出た場所で、あとはこれより良い結果だった。先日のNIKKOR AF28-85mm/F3.5-4.5(丁寧に収差を取った15枚玉)と正反対のレンズである。厳密に見れば高級レンズの方が僅かに良いが、実用的にはD610で撮る限り大きな差ではない、チープ感たっぷりの愛すべき便利ズームだ。オールドファッションAFズーム(造語)で撮影に行くなら、たぶんこれを選ぶだろう。2本目を買ったのも安いだけではなく、壊れたらお終いだからである。