Canon EF35mmF2 1990

現行品35mmの前の前のフィルム時代のレンズ(EF35mmの初号機=1990年発売)がやって来た。なんと箱は棚擦れしているもののデッド品である(無傷のフードを見れば分かる)。当時の定価38,300円(実売3万円程度)から見ると、比較的高い19,800円での購入となったが、それも納得できる品質/性能だ。レンズは1980年代にほぼ完成されていたので、かなり時代を超えて使えるもので「レンズ資産」とはよく言ったものだ。

曇り日なので冴えない色調だが、ピントは絞り開放F2からちゃんと来る。ただし周辺光量落ちは大きく、F4でようやくこのような画像に落ち着く。もちろんF2で甘さのあった周辺部も全画面に合ってくる。

上の中央部を切り出す…近景から遠景まで立派なものだ。

そして例によって1mに接近(F5.6)の撮影。やはり曇天下、トロンとしているように見えるがピントは来ている。

甘いようだが芯はしっかりしており、28/24mmに比べると標準レンズ的な使い方ができる=今は28mmが標準レンズとなっているが、本格的に写真を始めた当時(1971年)は35mmが標準レンズだった頃を思い出す。「50mmは望遠だ」などと息巻いて、とにかく近寄って撮っていた。

構成図、非球面も特殊分散ガラスも使っていない。それでもちゃんと写る。5D/6D系のボディは何台も持っているが、単焦点ワイドレンズは20mm/24mmX2/28mmX2と持っていて、今回初めて35mmレンズを追加できた。ISOゲインのできる今、欲しいのは小型軽量のレンズなのである。新レンズはどれもF1.4など大口径・大型化(商売としては分かる)しているが、暗くても小さなレンズがいいと思う。

Canon EF35mmF2