EPSON R-D1xの続き

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EPSON R-D1x+AVENON 28mmF3.5Lの成功に気をよくして、B級オールド28mmレンズを2本試してみた。まずはKOMRA 28mmF3.5…AVENONと同じスペックなのだが、ふたまわりぐらい大きい(以前にも書いたように、あえて小型にせず「こけおどし」的に大きくしたように思われる)。

KOMURA-28mm f3.5

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絞り開放/薄曇り…実用的な意味では案外良く写るのだが、絞らないと周辺までピントがこない。時間帯が朝なので赤味は少ない。

真ん中の木を切り出しても、絞り開放でも使える範囲だが、周辺がボケてしまうのである。

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もう1本はCanon 28mmF3.5で、発売の1951年当時、世界最速(F3.5)のレンズである。小型で真鍮にハードクロームメッキと仕上げも良いので、EPSON R-D1xにうってつけかと思った。しかし遠景ではKOMRA 28mmF3.5より更に周辺に無理がありAVENONには歯が立たない。

Serenar 28mm F3.5 I

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近接(あるいはスナップ距離)では問題はない。こちらは距離計連動ヘリコイドにも精度的な問題はなく安心して近くでも使える。F5.6で撮影…ボケ味などは望むべくもないが良い雰囲気だ。中央部を切り出すと軟らかめながらピントは来ている。今回の2本のレンズはLeica M9などの35mm判FFでは周辺に無理があるものの、大きな問題もなくAPSでは使えるものと分かった。

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しかしAVENON 28mmF3.5Lとの比較では中央部は似たようなものとしても全画面を見ると、解像線やコントラストなどを比べるとAVENON 28mmF3.5Lが勝っていることが判明した…BQレンズと云っても、AVENONは古い製造ではなく、1999年にメーカーから直接買ったもので(しかもレンズ計測で最も性能の良い個体を売ってもらった)悪いはずはないのであった。元の設計は古いが多少の改良はなされている。これにてスナップレンズは決まり! ...minolta ROKKOR28mmF2.8やコシナレンズだともっと良いのは分かっているが今風は避けたい。

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AVENON 28mmF3.5