初詣と地震

一番近い神社(乾谷:八大龍王社)に初詣に行った。例によって農協の駐車場から畦道を歩いていく。右の農家の横からだ。

神社直下の農家の畑、おととしまではいつも野菜が植わっており住んでもいたが、去年来た時には野菜はなく、1本生えた八朔の実も収穫されておらず違和感を持った。今年通るとこの通り雑草が背丈より伸びていた。家も廃屋となったようで、八朔だけがたわわに実っていた。

イノシシに掘り返されて崩れそうな土手を上がって鳥居前に到着、ここは鳥居のすぐ先に小さいながら拝殿・本殿があり、村人達によってきれいに整頓されている。背後の山は低いが森は深く人が入れる道はない。

拝殿前の御神燈、これも去年は出されていず氏子総代の健康状態を心配したが、今年は出ていて安心した。拝殿の社務所からは直会の酒の香りもして(氏子は帰ったあと)快復したか交代したか行事は続くことになった。

拝殿前から集落を眺める。畑はイノシシに掘り返されて穴だらけである...このようなことは過去は少なく、人が耕していると警戒して山から下りてこなかったが、人の影がなくなると大胆になるようだ。耕作されている田畑には電気柵が増えていた。

村からの正式の参道をぶらぶら歩く=一番上の神社の森の左端。この瞬間「ぐらり」と来た(pm4:10)。

そして振り向いて集落方向を眺めたら、写真では分からないが電線は揺れて溜池の水が波立っていた。3カット撮影したが30秒以上揺れていたように思う。東北の時と同様長周期の揺れだったので遠くだと思ったのと同時に揺れの大きさにより大地震と思った。スマホには警告がなかったが村内放送では大音量で警告が鳴っていた。

なぜか今回はNikon Z5+VILTROX AF24mmF1.8Zを持ち出していた。画質は問題ないがシャッター半押しでのAFスタートが一瞬遅れる(AF速度や精度は良好)ことが感じられた。このところずっと使っているNikon Zfとの比較なので参考にはならないが...。

 

賀茂神社ー大晦日

今日は大晦日、コロナ禍の間自粛されていた近江八幡賀茂神社の神事「年越しの大祓い」に久々にやって来た。明日からの初詣の準備に神職や氏子も大奮闘である。

羊歯と柑橘、この組み合わせが何を意味するのか知らない。検索で調べても明快ではない。今度神職に尋ねてみよう。

数年前の台風で倒れた御神木の株から再生しつつある。この他にも御神木の種から実生で新しい幼木も育っている。あと何百年か後になるが、またいつか御神木に育つだろう。

明日からの初詣用の「商品たるお札」のカタログがたくさん並んでいた。宗教離れの昨今その経営はなかなか大変なのである。

明日は満席になる御祈祷の順番待ちのテントである。琵琶湖からの冷たい風が吹き込み寒いのだ。

さて午後4時おもむろに「年越しの大祓」の神事が始まった。観光ではないため放送などはない。まずは霊水で穢れをみそぐことになる。神事はまた次に...。

カメラは今回の撮影は小型が条件なので、AF速度が速くF2.8とやや明るくて何といっても小型のバリアングルモニター付き(神事はモニター撮影=もちろん許可を得ている)であることが決め手だ。色々なタイプのカメラを持っているのは、このような理由がひとつである。

 

Canon 35mmF3.5S

Serenar 35mm f/3.5

 Canon 35mmF3.5Sのテストの画像が残っていた(9月)ので掲出する。レンズ構成は3群4枚のテッサータイプの輸出専用生産品で、云わば里帰りレンズである。例によって曇りが出ていて逆光では要注意だ...見た目の曇り具合からすると比較的良い写りとも言える。

絞り開放では甘くて△、F5.6なら良さそうでelmar 35mmF3.5と比べてもひけはとらない。

上の切り出し...確かにハレは出ているが極端ではない。後ろボケに収差ボケが見られるが、ピントの合っている部分はシャープ感がある。

上の画像の周辺を切り出した...これはelmar 35mmF3.5と比べても良好である。

順光の1m/F5.6撮影...レンズ曇りの悪影響はほぼ見られない。ボケ味もレンズを繰り出すと収まってくる。

上の切り出し...シャープネスも質感描写も良い。曇りを取ると同時にコーティングも取れてしまうので悩ましいところだ。今は半分曇りが取れてそのためにコーティングも半分消えている状態だ。

逆光撮影(F8)...やはりハレてしまうが思ったほどではない。順光や曇り日なら大丈夫なレベルだろうか。

上の切り出し...ハレてはいてもピントは大丈夫だ。さてどんな使い方をするべきか...。

 

Nikon Zfのケース

先日雨の神社で転んだので、ボディ保護のため取りあえず本革手造りのハーフケースを買ってみた(Zfが傷ついた訳ではない)...さすがに手造り、Nikon Zfが10/30に出てから2週間でネットに上がった(このスピード感が◎...その後もぼつぼつ出ている)他のカメラで私の愛用する人造皮革製ではないため高価格(8000円台)だが手触りは良い。その代わり発注から届くまで2週間かかった(中国からである)。そしてPUレザーでは手触り感が落ちる/しかし手造り品は多少凸凹感がある。消耗品と考えるか愛着のある品物と考えるか難しいところだ。以前は消耗品派だったが、先般友人から来たカメラに本革ケースがついていて、あるいはLUMIX GX8の純正品のケースを触っていて、本革品も悪くないなと思った次第である。

ようやく多忙な年末も休みとなった。更新もしていこう。

 

再開

osの自動ファームアップがあったらしく、またブログサイトに入れるようになった。では先週の小雨の日に巡った近在の寺社についてアップしよう。場所は京都南山城地域の古刹(今までも訪問しているが、これから1年ぐらいかけて廻る)神童寺から出発である。伊勢街道(今の国道163号線)が木津川の断崖を避けて山中を歩いた頃の古道である。今も料亭が一軒営業している。

境内の裏山に登って下を見た...本堂の屋根が美しい。その向こうに家並が続き街道が山と山の間を抜けているのが分かる。本堂には神童寺の本尊の蔵王権現が荒々しく立っており、吉野金峯山寺蔵王権現より荒ぶる神の雰囲気を持っていると感じた(ぜひ見学を)。

山を下りて旧山城町春日神社に立ち寄る...木津川右岸なのだが、左岸の精華町側(こちらは重文)も含めて同じ場所に春日系の神社や社が多くみられる。なにか特別な意味があるのだろう。

絵馬堂に変わった絵馬が架けられていた。古希祝いに手形と斜め桝が珍しい。新しいものだし他の神社でも見られたので意味を知りたいと思う。

地元の檀家寺の西念寺にも立ち寄った。門側から自動車は入れず、寺の裏側が不動川の堤防になっているので新たな道ができていて、そちらに車を停めて徒歩で村中も含めて歩き回った。本堂の裏の竹林が天井川の堤防である(川が高いところを流れているので堤防も高い)。

西念寺の横の空き地に柿の木に実がたくさんなっていた...鳥がつついていないので、たぶん渋柿だが収穫もなされていない=干し柿にすれば美味しいだろうに...。

そして不動川を遡って山の中へ入った...ここに今も少数の信者がいるらしい谷山不動の庵がある(ちょっと呪術的雰囲気あり)。本堂はこの寺務所脇から目もくらむ階段を上ったところにあるのだが、雨で石段の上り下りが困難なので実行しなかった(以前に来たことがある)。

そして最後は木津川を渡って左岸の鞍岡神社である。精華町の北の外れにあり、このあたりでは最も大きな神社である。ここも猛烈な石段が続くが、比較的整備されていたので登ってみる。

かなり登って到達...平たい尾根の上に境内はあり、上がってしまえばあとは楽である。まだ紅葉は残っていた。

本殿から...26mmF8とは思えぬボケ味である。

社務所横のサザンカの大木に花が満開に開いていた。うちの庭もサザンカ屋敷で、晩秋から春先まで咲き続ける冬の花で、暗い庭に彩りを与える好きな樹だ。Nikon Zf=飛ばず潰れず良く再現する。

尾根の奥には鞍岡古墳群があり(元々霊地だった)一号墳のみ公開されている。右奥の円墳だ...草が刈られぐるっと一周できる。

階段はこのような感じで比較的楽に上り下りできる。しかし鳥居の付近は昔の石段のままで、友人の「滑るよ」との注意を受けた瞬間滑って尻もちをついた(カメラは放さない)...(^_^;)

 

RICOH GR21mmF3.5L

マウント遊びはしない方なのだが、今回は少し試してみることにした。友人のテストでVoigtlander 15mm/21mmなどは問題ないことが分かっていたのでLeicaではどうしてもマゼンタシフトが出ていたRICOH GR21mmF3.5Lでテストしてみた。

F5.6...曇っていると周辺光量落ちが目立つ。F8になると消えるがこれも味だろう。ピントは周辺まで来ている(F4だと周辺が崩れる)。とうぜんながらINFは合っていないので画面拡大でのピント合わせとなる(だいたい5mで∞だ)→無限遠まで届かないより良い。

上の切り出し...絞り開放F3.5から中央部はピントがいい。薄曇りなので良い感じの描写となる。

晴れてきたのでもう1枚...ぐっと描写は硬くなる。しかし光量落ちは目立たなくなる。

切り出すとF5.6で深度に画面全体が入っているように見える。

1m/F5.6近接撮影だ...拡大撮影は面倒だが確実に合う。やはりフィールドワークでは実用性はないが、Z用の小型の中望遠レンズがない今、elmar 90mmF4とこのアダプターなら良いかも知れない。

上の切り出し...深度が深いのでどこにも合っているように見える。

試しにF4クラスのライカマウントレンズで最優秀のminolta M-ROKKOR 90mmF4でテスト...望遠レンズなら拡大機能を使わなくてもEVFで充分ピント合わせができる(135mmでも可能)。

切り出し(!!)...素晴らしいピントだ=3=3=3

RICOH GR21mmF3.5L...逆光でもかなり踏ん張る。使う価値のあるレンズと言えるだろう。Nikon ZfにはZ14-30mmや24-50mmなどがあるので実際にはそちらを使うだろうが、サードも含めて中望遠のF2.8~F4クラスの小型レンズを出さないなら、minolta M-ROKKOR 90mmF4とリングの組み合わせで持つことも考えられる=結局望遠レンズはほとんど使わないので大きく明るいレンズは邪魔になるのである。メーカーの付加価値対策もユーザーの満足度も理解できるが、根っからのライカマンとしては違った考えなのである。

VILTROX AF20mmF2.8EとTAMRON 20-40mmF2.8Eとの比較でも性能には満足できても、ズームですら大きすぎるように思っている。

*PCからは入れないが、スマホからは入れる→原因を究明する。

 

 

VILTROX AF20mmF2.8E

VILTROX AF24mmF1.8Zの良さを認めて、今度はVILTROX AF20mmF2.8Eだ(Zは未発)。何しろ小型軽量、20mmはそれほど使わないかも知れないが安価なので導入とした。ボディは「小型」にこだわって初代α7だ。

夕刻なので半分以上日陰だが、α7もなかなかのダイナミックレンジの広さを感じさせる仕上がりになった。結論としては中央部は絞り開放から合格、周辺部も一段絞ってF4で良好となった(この写真はF4)。TAMRON 20mmF2.8と比べてもやや良い結果だ。

中央部切り出し...まず問題はないだろう。

周辺部の切り出し...これも良好な描写だ。周辺光量落ちもほとんど見られない。VILTROX AF24mmF1.8Zより更に良い結果である。

夕刻の日陰なのでさえないが、近接1m/F5.6でのテスト...やはり暗すぎてよく分からない。

上の切り出し...ピントがやや甘く感じるがレンズ由来かボディ由来かは不明だ。

逆光撮影、VILTROX AF24mmF1.8Zと同様、光芒がやや強めに出る以外は逆光には強そうだ。

これも切り出し...1m/F5.6で光のある状態なら近接でもシャープに写ることが分かる。もう純正レンズや国産サードと変わらない性能になっているようだ。

 

VILTROX AF24mmF1.8Z ②

VILTROX AF24mmF1.8Zがやって来た...まず重要なこととしてNikon Zfには対応していない(レンズ装着は問題ないがボディがこのレンズを認識できない=レンズ側のファームアップが必要)。しかしNikon Z5/Z6には対応しておりすべての機能は正しく動いている。鏡胴の造りは国産を凌駕しており、ほぼメタル製で工作精度も良好(その代わり重い)。絞りリングも付いている(もちろん正確だ)がAポジション以外はクリックが無くスルスルと回る。もうボディ側からの絞り制御に慣れているのでそちらで行く...この場合Aのクリックがしっかりしているのは良い。テストでリング制御とボディ制御を比べたが出てくる画像に変化はなかった=中国製からというだけではなくサードレンズには注意が必要なのである。

来た日の夕刻の撮影...逆光には強そうである。光芒はやや強めだがフレア/ゴーストは極少でピントはしっかりしている。

上の中央部切り出し。

絞りF5.6/1mでの薄暮の撮影...これも非常に厳しい条件だがこなせている。

そして今日は朝から快晴...絞り開放F1.8での撮影。周辺光量落ちは絞ると解消していきF5.6で完全になくなる。見てのとおり青いレンズだ(ボディ設定も青を強くしているが...)。

上の切り出し...中央部は開放から使えるし、周辺も使える範囲の描写となる。同じスペックの国産レンズ(Eマウント)を完全に凌駕している。絞っていくとF5.6ぐらいまで画質が伸び(主として周辺)あとは同じようなものだ。

ツタが落葉してしまったので庭のキンカンで1m/F5.6撮影を試みる。このように周辺光量落ちは解消されている。

中央部切り出し...非常に良好だ。ピントだけではなく質感・立体感共に◎と云える。

そして南中近くの強い光での逆光テスト...これも光芒がやや強い以外は問題はない。総論としては重い/大きい以外はかなり良好で、これならF1.8の意味のあるレンズと言えよう。価格もamazonブラックフライデー価格で4万円程度で純正の1/3程度とCPにも優れている。このところズームレンズに飽きて単焦点レンズばかり使っているので(すでに各マウントで多く持っている)、小型の中望遠レンズ(しかし適切なものが無い)を1本欲しいと思う次第である。