南稲八妻へ ②

30分写真散歩の続き...以前にも書いたがこの地区は標語がとても多い。お盆なので地蔵盆の集まりの告知である。閉鎖性=伝統を残している、と見ておこう。

次の辻では地蔵盆に加えムラの夏祭りの張り紙だ。F5.6としては後ろボケが軟らかい。

こんどは飛出し注意の標識...やはり背景の感じが良い。

そしてムラの中心にあった元の商店の前に着く。この自販機は動いていない。

タバコ屋(許可制)の看板、これなど一番早く赤字となっただろう。駅周辺にスーパーができて、雑貨店はコンビニになりきれなかったのだろう。

変わった家の門構え...石材の取れる町ではないが、ここ一軒だけこのようになっている。ファインダーでは写しにくいが28mmのパースペクティブが私に合っている。

水路...このムラだけではなく、旧村部では水路が発達している。

水路より、道より高いところに水田がある。木津川の河岸段丘で田畑も段々になっていて、この田んぼは更に高いところを流れている山からの水路を引いているのである。向こうは村はずれの家で、隣村(北稲八間)のカソリック教会が見えている。

稲田からムラの路地へ入る。左の屋敷は変わった構造になっており、やはり何かの作業場だったことを想像させる。

旧村には贈答品店の看板(古いモノ)があり、冠婚葬祭の時には大活躍したのだろう。これは全国的な現象だ。つまり雑貨店で調達できないものは付近を仕切っている商人に連絡をして、あらゆる買い物や旅行の算段までして貰ったのである。

暑さと湿気で頭がボーっとなってきたので30分散歩は終わり。寺に戻る途中に朽ちた家具工房の看板があり、木工があったことは確かだ。ずっと山奥には今でも材木屋が営業している。

坂を登れば蓮台寺、左はお屋敷の塀、右は寺の隣の目もくらむような三階建ての家(無住ではない)。ふらふらになった...水や飴を持たないと危ない夏歩きだ。

ともかくVoigtlander CS28mmF2.8は合格となった。コシナの意図は分からないがF2やF3.5と違った設計であることは言えるだろう。