NIKKOR AF70-210mm/F4-5.6

ニコンのサイトをはじめとしてほとんど資料がない、NIKKOR AF70-210mm/F4-5.6完動品を入手、AF-SでもAF-Dでもない無印AFレンズである。見かけはNIKKOR AF70-210mm/F4-5.6Dとほとんど同じなので性能的にはたぶん同じと見てよいだろう。発売時期は推定1980年代の終わり頃である。下のサイトでの見解は1987年となっているので、だいたいそんなものなのだろう。

Nikon AF NIKKOR 70-210mm 1:4-5.6

上の組み合わせでAFは「ほどほど」の速度/精度でノンビリした撮影なら問題はない。昔懐かしい直進ズームで(以前は多かった)ズームリングではなく、リングに見える部分を持って前後させる方式だ。昔の高級レンズなので全体の質感も良く(やはり重い)ズーミングもスムーズだ。フードはねじ込み式(62mm)なので純正品でなくても適当な外品がある。

70mm絞りF5.6...F4開放では周辺部に収差による流れが見られるので、一段絞って使うのが良い。もちろんF8-11なら更に良くなるが、当然にVRは付いていないため手振れが心配となる。

切り出すとこのようで、それほどシャープとは言えないが良像の範囲と言えるだろう。F4でもピントの合った中央部は似たようなものなのだが、背景のボケに少しの流れが見られるのである。

 

210mm/絞り開放F5.6、これもまずまずと言える。コントラストが低く、快晴にも関わらずトロンとした絵だ。

切り出してみると、シビアなピントは来ないが、画面の平坦性はあって、どこを切り出しても似たようなできである。こちらも絞ればもっと良くなるが、やはり手振れの危険性が高まる。やはり一段絞ってF8あたりが妥当か?

 

210mm/F5.6で中距離を写してみる。やはり無限遠と同じような傾向であった。

下は切り出し…時代を考えると良い方のまとめかただと思う…この頃のズームは現在と違って「便利だけど画質はどうも…」と考えられていた。筆者は望遠レンズを使わないため無責任な言い方になるが、先般のCanon EF35-135mm/F4-5.6と同様「味があって」好いと考えている。