elmarit 28mmF2.8/2nd

elmarit 28mmF2.8/2nd 

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今日も雨模様だったが、少し回復した時に2本のelmarit 28mmF2.8/2ndを比較テストしてみた(使うつもり)。elmarit 28mmF2.8/2ndは1972-1979の生産で、筆者は初期の1972年モデルと末期の1978年モデルを持っている/外見は同じだが、レンズコーティングは違っていて1972モデルはアンバー系、1978モデルはアンバーにマゼンタが混じっている。結果としてはどちらも絞り開放から使える(周辺は甘い)し、絞るとぐっと良くなりF5.6で周辺まで完成した絵を作る。F8-11と更に均質になっていく。あまり人気は無いようだが、年代を考えると「かなり良い」レンズと言えよう。

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新旧の差は、上に□で示したあたりに出ていて、像高がそれほど高い訳でもないのにピントが甘くなる部位があることだ。レンズ(あるいは取付)に歪みがあるのか、□のあたりが絞ってもピシッとこないのである。F5.6の絵。

□の部分を等倍切り出しでみたのが下で、この外側は両方ともピントが来ている(前ピン・後ピンではない)。新レンズではこのようなことはない。おそらくレンズ構成が悪いのではなく、研磨や組み立ての際の不手際があったのだろうと推測している=この時代はLeicaだけではなく、個体差がかなりあったのである。なお晴れてコントラストが高くなると絞り開放ではハイライトに滲みがでるし(F4で改善)、逆光では派手なゴーストが出現する。

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下は1978年モデルの絵…ボディ設定は同じなのだが、写りはこちらが良くて、しかし色味はこちらが多少地味になっている(コーティングが改良されたか?)。不思議なものだ。

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  f:id:xnagy:20210820190732j:plain 2000年、清水の舞台で…M6で撮ったポジをスキャンした画像(1978モデル)。