六島の続き

さて遅まきながら六島の続きである...島遍路のひとつ、前浦から湛江への道の傍らにある。石仏は顔かたちも分からないぐらい摩滅しているが寺の名前の札はこの1-2年の間に立てられたものだ。「キケン」の文字は、ここに堤防が作られ、堤防道路で両地区が結ばれる前の海食崖の名残である(本当に崩れそうな状態)。それまでふたつの地区は船で行くか、山超えの小径を歩くしかなかった。

湛江のはずれ、丘の上に大鳥神社がある(道の奥)。六島唯一の神社で前浦の人は崖下の浜へ船でやって来て石段を登って参拝した。そのため浜に鳥居はある。有権者48名の島にも統一地方選が。

丘を登れば畑、昔の島の風景を残している。「天まで届く段々畑」の名残だ。集落を見下ろす畑の一角に地神の石殿が鎮座しており供え物もあって管理されている。

畑の中を山頂へと向かう...板や網で囲っているのはイノシシの食害から作物を守るためで、イノシシは海を泳いでやってくるのである。

頂上付近は一見草原だが、そこでも畑仕事がなされていた。ネギの植え付けらしい...このあと柵や網で覆うのだろう。向こうは塩飽の島々だ。

天理教会の遅咲き桜。もう岬の先端だ。

湛江港に下りてくる。向こうに見えるのが上の写真の丘、岬に建つのが天理教会。昔は漁業が盛んで広い港も、今は2-3名の漁師がいるだけである。浜に立ち並んでいる水産加工場もすべて廃業して、水揚げされた魚介は隣の真鍋島に運ぶらしい。