阿伏兎観音

旅の二日目は、まず阿伏兎観音だ。寺の正式な名前は磐台寺と言うのだが、地元だけではなく全国に阿伏兎観音で呼称が通っている。海に突き出す岬の先端に建っており、やはり堤防道路を行く。その突き当りに寺がある...門構えも境内も小規模だ。

本堂もいたって地味である。臨済宗とあるので禅寺だがその雰囲気はない。

参拝者には若いカップルや子連れの夫婦が多い。ここは子安・子育ての霊験あらたかの寺なのである。

重文の観音堂に登壇する。下は断崖絶壁の上、観音堂の回廊は狭く、しかも少し前下がりになっており、欄干はとても低く足でも滑らせれば一巻の終わりである。なんとなく皆後ずさりしながらの参拝となる。瀬戸内海の島々が見えて、シーイングが良ければ対岸の四国も見える。

観音堂内陣...これは珍しい乳房絵馬である。子安を願って奉納され、今は片付けられ数が多くないが、以前に来たときは壁一面に下げられていた。この写真を撮るときも背後の絶壁が気になって怖い。

上の写真の浜辺に下りてみた。江戸時代の寄進による観音像だ。

塔から観音堂を眺める(これは観光ガイドに必ず載る景色)...24mmㇾンズでないとこの画角にならない。左右をもう少し余裕をもたせるなら最低20mmにはしたい。

さて本堂に戻ると住職の登場である。これからお勉めが始まるらしい。

住職の車...私と同じ初代コペンの同じ年代(18年落ち)の車である。まだ乗っているのかが来るまで気にかかっていた=10年ぶりの訪問である。駐車場は少し向こうにあり、この場所では軽自動車以外は反転が難しい。左は柵もない海である。