河原恵比須

河原恵美須神社

今日は私の住む地方で唯一の恵比須神社である河原恵比須に立ち寄った(近所とは言え20分程度はかかる)。旧加茂町の木津川氾濫原にあり、まわりに民家はない。突き当たりの森が境内である。

神社前には軽トラが並んでいて、河原地区の人達によって準備は始まっている。昔は露店も建ち並び、境内が人で埋まるぐらいの盛況ぶりだったが、時が流れて今はムラ祭りのようになっている。今日は準備だけで暦通り明日10日に祭りは開催される。

この神社は800年前ぐらいに成立し、当時から水運の盛んな木津川のほとりに、他の地方から移住してきた人達によって勧請されたように伝わっている(詳しくは少し勉強が必要)。

本殿、これはまだ新しい。そして大河の傍にあったため、何度も氾濫に飲まれて、その度に再建されてきたのである。当時は神社の裏が直接川湊であり、自然堤防があっただけだったそうである。その代わり平時は現在より流れは緩やかで、境内は子供の遊び場で裏から川へ入って遊んでいたとの事で、そんなに大昔のできごとではない。現在70歳代の地元の人に話を聞いた…筆者と同年輩なので話が分かる。

大きさは小さいが恵比須さんの笹飾りである。大と小があり、値段は5千円と3千円だ。

上の笹飾りは、全部河原地区の人達によって作られ、祭りが小さくなった今でも2-3百は用意されている。なにしろ南山城地域で唯一なので、田舎とは言っても商売をする人達が商売繁盛を願って集まるのである。そして地区の人はもちろん、外へ出た人も、この祭りを理由に恵比須さんに戻ってくる。

鳥居下から河原地区を見た…茶畑と田圃の向こうの微高地に家々は建っている。残念ながら10日は仕事で来られないが、来年は予定を組んで必ず来ようと思った。まだまだ木津川流域の研究は進まない…晩年は遠くに行けなくなるため、近隣の河川文化の研究を残していたのだが、ついにその晩年になったのである。

カメラは万能カメラ・レンズを持っていった。だいたいの距離感が分かったので(そして地区の人とも知り合えたし)来年はCanon RF15-30mm /F4.5-6.3 ISになるかTAMRON 20-40mmF2.8/Di(+α7-IV)になるか…?