茶筅

年末多忙につき更新ままならず。

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さて歩を進めて、昔のムラの往還に出る(今の往還は川沿いにある)。ここはその中心の場所だ。古い地蔵堂と再建された大師堂、そして昔からの井戸跡=これが奈良時代からあると伝えられている。本川の木津川、支流の山田川の氾濫が頻発したしたために集落は高台に立地し、普段は河床は遙か下にあり、水は井戸を掘って用をなしていたのである。このみっつの遺構は古くからの乾谷の歴史を語っているために、町役場も地元も大切にしている。

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本来は六地蔵と思われるが、いつの間にやら五体となっているし、それぞれの顔も風化のため判然としない。この下は井戸からつながる貯水槽となっていた。今は水道が完備したため使用はしていない。

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さほど広くない道(28mmレンズなので広く見えている)だが、昔からの中心部のためか、新築の家も目立つ…空き地は集落周辺部にはいくらでもあるが、ある種のステイタスなのだろうか。

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そういう中にも立派な見越しの松の邸宅の広い庭の一角で、竹を独特の方法で乾燥させている景色に出会う…これは茶筅の原材料である。近隣の生駒市高山では有名な茶筅作りだが、我が町でも行われていることを初めて知った。なんと言っても「歩く・聞く・見る」である。