elmarit28mmF2.8 3rd

f:id:xnagy:20210829140719j:plain

今度はelmarit28mmF2.8 3rd(Leica M9)との比較だ。ボディが同じでないと公平とは言えないと思われるだろうが、elmarit28mmF2.8 3rdはM9においては4thより良いと思われるので、何度か書くように、ここでは製品の検査・試験を課題としていなくて、私が実地で使うためのテストとしての選択である。

f:id:xnagy:20210829140745j:plainelmarit28mmF2.8/4th、Leica M Typ262/F5.6・70cmでの撮影。シッカリと写っているし、ボディ側のダイナミックレンジもM9より広くて、明るい背景も飛んでしまうこともない。それでいてコントラストが高く強い描写と言える。

そして中央部の切り出し、コントラストが高い分、ややトーンの出方が平板に感じられる。

f:id:xnagy:20210829140833j:plain

 

f:id:xnagy:20210829140806j:plain

こちらはLeica M9/elmarit28mmF2.8 3rd/F5.6の画像、ダイナミックレンジの狭さゆえ背景は飛び気味である。画調という点では4thに比べて弱い…それよりも同じF5.6でもボケ味がまったく異なり、質・量ともにこちらがボケは上である。

中央部の切り出し、ボケ味の差と同じ要因だろうが、こちらが立体感がある。あくまで「組み合わせ」なので、ボディの違いとも言えるし、レンズの違いとも言える。ちなみに近接撮影以外の距離では「解像力」では4thが勝っていて、風景などでは良さそうに思われるが、立体感という点ではM9+3rdが好いと感じている。もちろん各elmarit28mmF2.8を別のボディで撮り比べると違った結論となるかも知れない(いや必ず違った結果だろう)。

f:id:xnagy:20210829140852j:plain

*全てのレンズ・ボディの組み合わせをテストする気はない、使用頻度の高い28mm(95%以上)を重点的に実施するだけである。28mmより短いレンズは、elmarit24mmF2.8/ASPH・elmarit21mmF2.8/1st・Voigtlander SWH15mmF4.5-IIIで十分だし、たまに使う35mmはsummicron 35mmF2/7枚玉・Summarit 35mmF2.4、めったに使わない50mmはsummicron 50mmF2/3rd・Summarit 50mmF2.4、それより長いレンズは「デジタルカメラ・レポート」のとおり結論がでている。