佐紀のアトリエ

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佐紀中町の横道に見覚えのある竹林をみて小径に入っていった…40数年前に3年間住んでいた私が初めて持ったアトリエ兼住居である。元は農家の出作り小屋(軽トラのなかったころ農繁期に自宅から離れた田畑の横に仮住まいした家)で、西大寺の駅近くの電柱の張り紙を偶然見て、家主から直接借りたものである。その当時はもちろん軽トラはあったので、不要となった小屋を改築して貸したのである(筆者がその第一号)。学生だった当方としても寝起きするだけでは部屋が足りず、さらに静かな場所を希望していたので即決となった。六畳と三畳の部屋と小さな台所と小さなトイレや狭い土間(これらは出作り小屋なので元からあった)に塀と押入を増築した家で、右は上の竹林、裏は畑、左は田圃と野中の一軒家で庭も大型車が駐車できる広さがあった(自分で裏庭に風呂を建てた)。今は竹林以外はすっかり住宅が建ち、竹林がなければ表通りからは分からないほどの変化であった。しかし小屋は更に改築がなされ、今も陶芸家らしい人のアトリエとなってまだ建っていた。ここがスタートの場所、懐かしかった。

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