だんだん陽が短くなるのと同時に光も弱くなる...また別のㇾンズを付けての撮影散歩だ。Leica ME 220+Voigtlander CS 35mmF2.5c(2000年発売)=絞りは全部F5.6。まずは神社の森からムラに入る。
最奥の家のおばあさん宅、このごろは帰宅していないようだ。昨年までは時々嫁いだ先から帰ってきて小さな畑をしていたのだが...色々と昔話を聞かせてもらった。今はエノコログサが茂っている=隣の家はまだ人が住んでいて洗濯物が干してある。
村の南側へ行ってみる。小径が迷路のように入り組んでいて初めて行くと道に迷うだろう。河岸段丘上のムラなので溜池や水路、そして火事の際の防火水槽がたくさんある。今は上水道が完備されているので、農業用水以外は必要もないのだろうが未だに大事にされている。
この道がムラの往還だ。左にあった家は取り壊されているが垣根の木々は残されてしかも適当に手入れまでされている。
西を見ると夕方の光に竹藪のシルエットが見えた。昔はこのあたりも竹藪だらけだった(もちろん作物として)が開発につぐ開発で、所々に島のように残っているだけとなっている。山の方に行くとまだ竹林は濃い。
さて往還から畑地に入る。ここは休耕地だが色々な花が植えられていて季節季節に色々な花が咲く。
ヒマワリもそろそろ終わり...畑地の中央に歩道が1本あり、地元の人が通勤や通学で駅方向によく歩いているのを見かける。車道も当然あるのだが、やはりこんな小径を歩くのが気分が良いのだろう。
畑の横を見るとやはり廃屋が見える。ここなど古い家ではないが無住となっている。
田圃脇の看板。畦道を軽トラが入れるように拡幅したのだが、利便性が上がったとしても、最近南山城地域では作物の盗難が横行していて、総量は今年2トンにもなっている(京野菜や果物)。この道の奥にも野菜畑がある。もうすぐ稲は刈り取られ、コメ不足の状態はそろそろ解消するだろう。コメの取れ高は平年並みで消費が増えている訳でもないので、南海トラフ地震や異常高温気候のせいで買占めか売り惜しみが発生しているように思う。店頭に新米は並びつつあるが価格は2-3割高くなっているようだ。
田圃の中のミニ開発、この半年ばかりで土のかさ上げ、整地ときて狭い往還からの導入路ができた。いったい田園風景はどうなるのだろう。
陽も沈んだので帰宅する。また往還を歩いて神社へ向かう。
神社手前の残された竹林ごしに夕焼けとなった。Leica ME 220のAWBが効いて実際より地味な色である。
フィルム時代のレンズ(2万数千円で2000年に買った)だが非常に良く写る(絞り開放から◎)。小型だし取り扱いも簡単なので常用にしてしまいそうだ。後日現在まで造られている高価なVMレンズと大差ない。VoigtlanderブランドのL39~VMのレンズはほとんど持っているが絞り1-2段明るくなっただけでそれほどの進歩はしていないように思う。Zeiss Biogon T* 35mmF2.8 ZMは頭一つ抜けているが...。
同じレンズ構成のVoigtlander CS 35mmF2.5 PII、2000年のPとCに続いて発売された「現行品」である。コシナのレンズとしてはマイナーチェンジはあったものの超ロングランの製品である。価格も33000程度で現在価格としては手ごろなのでオススメである。