舞鶴:松尾寺

京都府舞鶴市 西国第二十九番札所 青葉山 松尾寺

昨日は好天の下、舞鶴の松尾寺に詣った。若狭富士とも言われる青葉山の中腹に1300年前から存する西国三十三所の寺院である。現在は門前まで車で上がれるが、ずっと以前は麓から800段ぐらいの階段を登ってきたのだろう。写真の背後にも階段は続いている。12~3年前にも来たことがあるが、その時よりずっと観光化がなされていた。当時は山奥の古寺という風情だったが、今は参拝者も多く、観光バスでの団体も見かけた。麓には参拝用の駅まであり、昔は駅から寺まで数時間かけて詣ったのである。

松尾寺駅 (JR西日本・小浜線)~日本茶カフェがある木造駅舎~

門前の旅館、現在は営業していないが、建具を見ると比較的新しく、最近まで参拝者を泊めていたのであろう。なにしろ駅から寺まで集落もなく、店もないのである。

宿から庫裏までの道は古い進入禁止の看板がある。と言うのも前回来たときは狭い駐車場しかなく(せいぜい10台)、停められない人が境内に進入することがあったのだろう。今は第二駐車場ができて80台は停められることになった。ただし来るまでの道は極端に狭く離合は困難だ。

仁王門横に小さな池があり、真ん中に小島が作られて、池畔も含めて庭園様になっている。大正時代の紀行本を読んでいると水辺に「廬荻」(ろてき)という言葉が盛んに出てくる…意味は葦や萩が水辺に繁茂している様を読んだもので、現代的な感覚では葦はともかく水辺の萩とはピンと来ないが、この池では葦と共に萩が植えられ、その上にはシダレザクラとなっていて、その昔の景色が想像できた。

そして仁王門、肝心の仁王は修復に出ていて今は見られない。ついでに本堂も改修中である。先日の華厳寺は屋根の改修だったため、本堂に入れたが、ここは全面改修で中には入れない。

今回は右のセット=Canon RP+Canon RF15-30mm /F4.5-6.3 ISで撮影した。RPはなんとか出入りの店でスペアが調達できたのである。SONYNikonより硬い表現となり好ましい。