塩飽への島旅

先週末の島旅は、塩飽:佐柳島と志々島へ。二日間みっちり歩いたので、今日は休暇だ。年々足が衰えてくる…そうなると消極的にならなくて、より急いで多くの島を巡る心理が高まる。

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佐柳島(3回目の訪問)の今回は、たいへん不便な集落へ初めて訪れた。と言うのも、ここに今残っているうちでは日本最大という「埋め墓」(当地では『うづめばか』と呼称する)の記録を取らないといけないと思った次第である。この島は「猫島」で有名だが、さすがに猫は多く、媚びず、しかも逃げずに集団で着いてくる。特にこの集落(観光客はほとんど来ない)では極端である。集落内から20匹ぐらいがやって来て、足元をウロウロする。墓群はさすがに広く、文化財に指定されているせいもあるだろうが村人(せいぜい20名程度)により綺麗に整理・清掃されている。

村人と出会って話し込んだ…82歳、神戸に働きに出ていたが26歳で島にUターンして家業の漁師を継いで、ついに今年の3月いっぱいで船を下りたとのこと。

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もうひとつの塩飽:志々島での「埋め墓」は、また違った形式で小さなお堂か社のような覆いを乗せる(堅固なものではない)。そして遺灰が埋められている墓とは別に「参り墓」が「○○家代々の墓」として寺の付近や埋め墓の上に設けられている。島が狭いからという理屈が一般的だが、私の住む近隣にも「埋め墓・参り墓」の両墓制が現在も残され、広さの問題だけではなさそうな気がする(研究者の間でも諸説ある)。どちらの島でも現在も葬礼は今も堅持されている。

この島のひとつの名物は山羊である(野生ではない)。以前はもっとたくさん居たが、病気かなにかで数を減らし、現在は三頭である。ひとりの青年が世話をしていて、もうすぐ子山羊が生まれることになっている。餌は簡単、草原に長めの縄で繋いで周囲の草を食べさせるのである(足りない部分は夜の山羊小屋で刈った草をやる)。向こうは塩飽の海、対岸に坂出の工業地帯と讃岐富士が見えている。105mmで撮ったので近くに見えるが、船で行けば20-30分はかかるだろう。

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今回はこれだ。多く歩く場合、やはり軽量なカメラが良い。レンズも軽いコレが良い。α7cも良いのだがズームレンズが大きく重すぎる(24-70mm/24-105mm)のである。

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