セミの羽化

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今日の夕暮れ時、西の空は真っ赤に染まった。もう梅雨明けであろう。

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その夕暮れの空の下、庭のキンカンの木でセミの羽化が始まっているのを見つけた…幼虫時代の身体の背中を割って、成虫となる身体があっという間に出てきた。身体は出ても羽は折りたたまれたままでである。しかし10分程度で羽が伸びきった。本当に飛び立つには何時間かかかるようだが、羽は綺麗な緑色の葉脈のような模様が好い。庭の茂みは暗いのでストロボを焚いた手持ち接写である。極端にレンズの深度が浅くなるためにカメラは3台を使って数多く撮った(Nikon D700+24-120mmD/Nikon D750+28-80mmG/OLYMPUS E-520+ZUIKO 50mm/F2MACRO)。上はNikon D700で、下はOLYMPUS E-520である。やはり望遠接写のマクロレンズが良い=原画は細かなところも解像し背景の雰囲気も良好である。

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今から昆虫写真家にはなれないが、生命の神秘の一端に触れた10分間であった。25年かけて、庭になるべく自然の林に近い生態系を造り上げた結果でもある。この数年、地表の下のバクテリアから、それを食べる小型の虫が、そして蝶や蛾などが卵を産み、またそれらを補食するカマキリやテントウムシ、更にトカゲや陸生のカエル、小型の野鳥などが繁殖し、食物連鎖ができあがっている。もう一切の肥料・殺虫剤をやっていない。