大仏殿の裏側へ回り、最初に出した広場へ入った。ここも観光客は少なく、鹿はノンビリとしていて、弁当を広げている家族にもつきまとうようなこともない(ただしここも鹿の糞だらけ)。
広場はかなり広く、ポカポカとした季節、修学旅行の季節以外の昔の奈良公園の風景が思い出される。鹿が集まっているのは鹿煎餅を持ってきた人がいたからである。
広場の隅には無縁仏が集められていた。板碑のようなものは五輪塔がレリーフされていて墓石と分かる。力石に見える丸石も幾つかあるが、これも昔の墓石の形式のひとつのように思われる。今まで「力石」と思っていた各地で見た同様のものは本当は墓石だったのかも知れない。