多度津から25分の航海で高見島に到着。この間に雨はほぼ上がった。車は0台、私を除けば3名の下船である。買い出しや通院などで多度津へ朝に行った人が戻ってきただけで、観光客はひとりも居なかった。まん丸な島の形が好い…実際はなすび型なのだが、集落のある側から見ると富士山のような形である。そして山裾は大部分断崖となっていて、民家は海沿いの狭い平地や海岸段丘上に建っている。島民20数名、10年前に来たときよりずっと人の気配が少なくなっているようだ。
港では軽トラが待っていて、買い出しの荷物を各家庭へ運ぶようだ。この女性は世話役的な存在で、買い出しに行ったり、船の発着や切符の販売などを受け持っている。3回目の来島だが、いずれも連絡船の発着の世話をしていた。
連絡船は人とモノを降ろして次の寄港地である佐柳島を目指して離岸していった。いわゆる近接離島で多度津の街並みが雨中でも見えている。船は多度津-高見島-佐柳島を朝・昼・夕方と、日に3便ばかり往復して島民の本土とつながる唯一の通行を担っている。たとえ乗船客が数名でもゆるがせにできない状況なのである。その裏に連絡船の赤字補填の補助金が給付されている(船自体は民営)。