井戸端

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密林を5分ばかり歩くと集落が見えてくる。島の西側にふたつの集落があり、正面の南北に走る丘が境となって、手前の塩浜地区と丘の向こう(いずれも海に面している)南東岸の浦城地区である。丘の上の建物は廃校となった小学校である。

小径を下りきると塩浜集落の中心となる…井戸があるだけではなく少し広場となっていて、人が多く暮らしていた頃は井戸端会議がなされていたのだろう。右の道を行くとすぐに港に出る。この島は半農半漁の生活で、架橋前は若干の釣り客相手の民宿が、それらに加わり生計を立てていたのである(それ以前は石材業が盛んだった)。架橋後の一時的な観光的繁栄で島は大いに潤ったが、超過疎となった今は便利になって良かったとも言えない現状である。

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