仁王門は失われているが、その場所に新しい金銅製の仁王像が阿吽ともに立っている。深い緑との釣り合いが尋常でなく迫る。岩間寺は森の寺と呼びたい気分である。Zeiss Vario-tessar E16-70mmF4のピントの良さはこういうシーンで生きてくる。
そして本堂へ続く道に分かれ道があり、道標には右へ立木観音、左に石山寺となっている。傍らには摩滅して読めなくなった道標もあった…この険しい山塊の寺々は昔、修行の場として行者や修行僧が駆け回った場所なのである。現在も道は存続しており、上級者向けのハイキングコースとなっている。車道のない立木観音はここから谷をトラバースして山越えをするか、瀬田川の鹿飛び岩付近から八百余段の石段を登るかせねば行けない（私は二度登った）。
