行基像から北へ

『行基像』

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以前から奈良での待ち合わせの場所、近鉄奈良駅前の行基像付近。何十年も見ているが像以外の景色はかなり変わっている。奈良市内の最大の商店街「東向商店街」は変わらず観光客の通り道として繁栄しているが、中の店は時代と共に変化しているようだ(45年前から来ている)。

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そして今回は珍しく駅を北にとって、奈良女子大の方向へ歩いた(長年の間に二度目だ)。最近このあたりは再開発で新しい店や若者相手の商売が増えてきたと聞いていた。以前はこのような古い店と古い家が建ち並ぶ、京都の裏町と似たような街であった。今も半分は寂れた昔の雰囲気は残っている。

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やはり古くからの洋品店へ、以前と変わらぬ郵便カブが止まっていた。顔なじみの配達員と初老の女将さんが手渡しで郵便物を渡し、談笑を交わして次の店に寄る…そんな風情で、奈良市街地の好さが残っているのは嬉しかった。20年近く前に、変貌する奈良市街(観光の道とは違う生活の道)をくまなく歩いたときの記憶が蘇ってきた。このHP本編の前の方に少し書いている。

 

奈良へ

華厳宗大本山 東大寺

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今日は東大寺を中心に奈良公園を休み休みで5時間歩いた。天気は晴れたり曇ったり、写真にはちょうど良かった。ここはあまり人が行かない大仏殿の裏側の広場、桜は散ったところもあれば、まだ散らない場所もあり、明日なら大丈夫だろう。人出はなぜか午後に増えて、午前~2時頃まではそれほど多くなかった。

下は若草山、この絵では分からないがかなりの急斜面で、登っているのは若い人ばかりに見える。まだ新緑の緑の草原にはなっていない。

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機材は、OLYMPUS E-520+ZUIKO 11-22mmF2.8-3.5で気軽にちゃんと撮れるのが好かった…古いがボディ・レンズは優秀、ISも付いて手振れの心配はほとんどない。昨年揃えた4/3システムは活躍できそうだ。

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桜景 2

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日没直後の桜の景色…近所の神社に行った。いずれも暗くなっていたために内蔵ストロボによるデイライトシンクロ撮影である。やはりやや寒冷な当地でも桜は散り始めていて、なんとか間に合ったということだ。特に桜の名所という訳ではないが、車で5分の近所なので毎年やってくる。

この暗さと残照、この時にデイライトシンクロが立体感を出す=近くは明るく、遠くは暗く、そして逆光からの残照により全体に自然光が回っている。この神社でもっとも美しいシダレザクラである(これは満開)。

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機材は先般デッド品で買ったEF-S 18-55mm/F4-5.6を古い40Dに取り付けての初フィールド撮影である。描写に甘さがあってトロンとした絵に個性がある(18mm/絞り開放/ISO200)。

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 EOS 40D

2007年発売モデル

笠岡諸島の続き

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観光ガイドサイトから転載した笠岡諸島の連絡船航路。笠岡から六島にいたるルートと、真鍋島にいたるルートに分かれている。これは至便性と言うだけではなく、元は別々の海運会社が運営していて、のちに合併したが運行上の習慣は会社にも島民にも残ったのである。フェリーは比較的大きな白石島と北木島に航行している。

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まずは六島へ行く…便数が少ないため初日はどうしてもそうなる(pm1:40発)。本土と神島を結ぶ神島大橋をくぐる。現在は埋立で神島は本土とつながっているが、昔からの習慣でこの橋を渡って市街地と行き来している。

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最初の寄港地は神島外浦港である。学校、お寺、電波塔、旅館のある街並み…どれも何回も来た懐かしい風景だ。ちょうどヤマザクラが満開で、島のあちこちに薄いピンクの斑紋が見えている。

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次の島は高島で(この島だけが両航路の船が入る)寄港後すぐに出発。島の裏側から立派なペンションが見えているが、聞き取りによると、これが高島在来の民宿群を廃業に追いやったひとつの原因である。新しいペンションが立派すぎるのと、それほどの観光客を見込めないため、多くの宿泊所が不要だったのである。宿泊客はこのペンションを選ぶことになる。

 

普賢寺の続き

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菜の花畑は自由に入れるし、花を摘むのも自在である。右に見えるのはバス道まで続く長い参道だ。

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本堂前の放生池の鯉(ここが好きでいつも写真を何枚も撮る)と蓮の葉、桜の花びらが池の水面に落ち始めている。そろそろ桜の盛りは過ぎていく。

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参道には桜が植えられて並木道となっている…2-3年前の台風で枝や幹がやられて、まだ完全には回復していない。そのため本堂近くの桜に比べて花の咲き具合に勢いが足りない。 和尚さんがカブに乗ってどこからか帰ってきた、そろそろ私もここをあとにする。

 

田辺:普賢寺

大御堂観音寺

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近隣の田辺の通称・普賢寺(観音寺)へ今年も行った。例年よりソメイヨシノの開花が早く、スケジュールが大きくズレている。それでも平日ながら人出はあった…田舎なので花見で宴会などという習慣はなく、なんとなく桜を楽しむ雰囲気だ。ヨガ教室も戸外、花の下での練習である。向こうの道路は京奈和道の高架橋。

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桜は満開で、もうすぐ散り始めるぐらいであった。観音寺は元は普賢寺と言い、盛衰を繰り返す中で現在に残っている。伽藍はすべて無くなり、本堂のみが残されている。ここの本尊(国宝)は保存状態も良くぜひ見ておくべき仏像である。なお地区の名前は昔どおり普賢寺と言い、通称の普賢寺は今も使われている。

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今回はNikon D750+NIKKOR AF28-70mm/F3.5-4.5Dで臨んだ。フィルム時代の古いレンズだが、これも味がある好い描写と思っているし、後のデジタルカメラ競合時代のキットズームより仕上げや操作性が良い。

ニコン廉価ズーム Nikon AF 28-70mm f/3.5-4.5D

 

瓦屋寺

瓦屋禅寺

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太郎坊宮への坂を途中で分岐して、山の反対方向へ上がる。ほとんどは森を抜ける景色だが、途中眼下の開ける場所があり、近江平野の東方向が一望できる。ハイカーのためだろうが休憩できる椅子や机があり、小型車なら1-2台停めることもできる。

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そして道の突き当たりに(相当の距離だ)瓦屋蝉寺があった。駐車料も入山料も要らない。観光的な雰囲気はなく、広い寺域はとても静かである。なぜか駐車場の片隅に一休さんの撫で像が建っていた…禅寺なのが理由だろう。元は創建1400年の天台宗の古刹だったが、戦乱などにより何度も衰退しては復活している。現在は復活中で、少しずつ整備が進んでいる。 三度目の来訪である。東向きなので先に行かないと影に入るため太郎坊宮より早く訪ねたのである。

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長い参道脇の不動明王像、もちろん新しい創建で、石庭も古い岩を流用しているが最近に造られたものである。更に奥へ入る。 NIKKOR 18-35mm/F3.5-4.5D=35mmで撮影したら、とたんに画質が落ちた。このレンズはやはり18-24mmぐらいのワイド域で使うのが良さそうである。

 

笠岡諸島へ

旅の写真は後日、今はとても多忙。

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土日で岡山の笠岡諸島へ行った。1日目は六島、港にヘリポートができていた。緊急の搬送用なのであろう。毎年2度ずつ訪問しているが、去年より4名(病死)減って、人口は二集落52名が48名となった。約3時間休み休み歩いて、晴れていたせいもあって暑いぐらいだった。

2日目は真鍋島、小雨が降っていたが撮影ができないほどではなく、4時間ばかり、やはりふたつの集落を歩いた。荒神山のサクラは満開である。写真は文化財指定を受けている平安から安土時代ぐらいの五輪塔群(昔の高貴な墓石)である。今は鄙びた離島ではあるが、いかに瀬戸内海の島々が海運を軸として重要な政治や流通の拠点だったかが分かる。

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今回も旅はこの組み合わせだ…確実で無難な絵を出し、小型軽量、レンズも文句なし、と言える(少しはあるが、それはまたいずれ)…RPの後継機が出れば考えるが、今のところこの組み合わせにポケットサイズの純正ストロボ90EXを持てばどうにでもなると言うものだ。

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太郎坊天狗

京の大天狗・愛宕山太郎坊と天狗

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寺の本尊は観音様に違いないが、本堂の正面に太郎坊天狗の面が睨みをきかせている。寺とは云え守っているのは天狗なのである。特に太郎坊は天狗の頭領とされている。近江には長命寺奥の院にも愛宕山から飛んできたという天狗が祀られている。筆者も一時期全国の天狗信仰の場を巡ったことがある。

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本堂脇にはビンズル尊が祀ってあり、やはり皆が撫でさするためにツルツルになっている。右の車道が社務所へ通ずる道である。

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本堂左にいよいよ本格的な階段が始まる。魚霊供養碑は最近に奉納されたものである。私は車で上がることにする。

 

Canon EF-S 18-55mm/F4-5.6

キヤノン:EF-S18-55mm F4-5.6 IS STM

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今日は用事で歩いていて、行きつけの店の前を通ったので寄ってみたら、現行レンズEF-S 18-55mm/F4-5.6のアウトレットが出ていた(約40,000円が10,500円=展示品)ので、衝動買いしてしまった…EF-S 18-55mm/F3.5-5.6(Canon EOS Kiss X7ホワイトのキットホワイトレンズ)も持ってはいるが、Canon 40D用にあっても良いと理屈をつけて購入。

EF-S18-55mm F3.5-5.6 IS STM

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F4-5.6より長さがある(径もやや大きい)。ホワイト限定バージョン。

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ボディとの兼ね合いもあるが、ピントやコントラストはEF-S 18-55mm/F3.5-5.6とあまり違わないようだ。逆光にはめっぽう強い。まともに太陽光が飛び込んでもゴーストは見えず、フレアも最低限である。

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庭のスモモの花、Nikonの同世代のキットズームに比べると中心部のシャープネスは少し劣るように思うが、絞りによる変化や像高による画質変化の少ない安定した絵ができると思う。

*ついでにNikon用の中古フード"HB-20"を探して貰った…これはメーカーにも残っておらず、サードパーティ製が3,500円とプレミアまで付いてしまっている...これをごく安価に入手した(金額は店主との秘密)。展示品なのにレンズの「元箱」が見つからなかったせいもあるのだろう。もう1個欲しいので(写真はNIKKOR 28-80mm/F3.3-5.6D、これのG用も欲しい)探してくれそうだ。

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