村奥へ

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更に進むと廃屋への道すら草むして通れなくなっている。まさに森に飲み込まれていくようだ。この町に何十年も住んでいるが初めて過疎を強く感じる道行きである(明日かあさってに再訪しよう)。

屋敷跡の畑のネギもついに収穫されることなく放置されていた。背景の家も人は住んでいない…しかし時々は誰かが来ているようで、庭先も畑まわりも清掃はなされている。まさに国境の村といった感じであった(梅雨空のせいかも知れない)。

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Nikon Df+NIKKOR 24-50mm/F3.3-4.5/なかなか味のある描写をするレンズで常用したい。

 

Nikkor 28-105mm/F3.5-4.5D

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Ai AF Zoom Nikkor 28-105mm F3.5-4.5D

最後といいつつ最後にレンズを1本買い足した(買わされた)…最後のFF旧製品のレンズで短命に終わったものである。それまでの28-80mm/D&Gのような6-7枚構成の簡単なレンズから、望遠側をニコンお家芸"105mm"まで伸ばして、一気に16枚構成とした。少し焦点距離を伸ばすだけでそのようなことになる。画質は28-50mmで開放からF5.6の間は28-80mm/D&Gの方が良い結果だ=いわゆるレンズ枚数の少なさによるヌケの良さが反映されているのだろう。F5.6から上は似たようなもので特別に良くなったとも悪くなったとも思わない…望遠側はやはり安定していて80mmも含めて半段絞ってF5.6なら大丈夫である。

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逆光ではレンズ構成枚数が多いにも関わらずNikkor 28-105mm/F3.5-4.5Dが安定している(太陽は画面内左上)し、FF28mmなりの背景のボケも悪くない。ニコンサイトにも書かれているとおりコーティングや鏡筒内部の反射処理が良くなったのだろう。ボディはD750+28mmF5にて撮影。少し周辺光量が足りなさそうである。大袈裟なフードは純正品が売れ残っていたのを半額ぐらいで購入した。

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105mmF4.5(開放)で今年最後のイチゴ+コンデンスミルク(我が町はイチゴの名産地=農協直売品)を食べる前に撮影…これも率直な写りだ。定価55000円が、たったの6500円...その秘密はCPUがおかしくてexifデータがどの焦点距離でも75mmと記録されることである(絞り値他は正常)。特にそれ以外は問題もないため返品はしない(故障していなくても1万円までで手に入る「つなぎ」のレンズだと思われる)。Canonと異なり歴代標準ズームの種類が非常に多く、同じ型番でもレンズ構成や鏡胴仕上げに違いがあるものも多い…今回のNIKKORズーム遊びもそのような点を見たかったためでもある=たぶん実際に使うのは24-50mm/28-80mm6枚玉ぐらいだろう。

カメラとニッコールレンズの組み合わせについて | NIKKORレンズ | ニコンイメージング

このような制約があることも忘れないで欲しい。少し前のニコンレンズのCPUが不調となることがあることも記しておく(今回の実験だけで2本)。

山村

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町の外れを歩くと廃屋を通り越して山に飲み込まれていく景色も見えている(離島で見た光景と同じ)。元の住居跡地…家はずいぶん以前に取り壊され畑になっている。更に隣の敷地は放置されたため、すっかり樹木に占領されていた。すぐ向こうの裏山が昔の大阪との国境だ。

集落を別角度から…尾根が複雑に出入りしていて、狭い尾根筋や谷筋に家屋は点在している。道は等高線に沿って伸びていくので時にこのような景色が見える。こちらの山の向こうは奈良である。

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浄瑠璃寺 生物相

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池の畔の松の木...背は低いが、よく手入れされた古木である。そして若芽も素直に伸びている。

池を覗くと餌欲しさに鯉が寄ってくる...しかし亀が来ると鯉は引っ込んでいく。どうしたものか体が倍もあり、泳ぎも上手な鯉は弱みがあるのだろうか?  池はこの季節、落ち葉や周りの杉や檜の花粉で埋めつくされる。

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専光寺

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今日は実地の撮影とリハビリの続きを兼ねて、我が町の西の外れの町で一番高い場所にある(標高はたいしたことはない)真宗「専光寺」に詣った…偶然にも町の教育委員会か何かの文化財調査が入っていた。山奥の寺だが檀家がしっかりしているらしく無住ではなく、本堂もしっかりしている。崖の上に建っているために境内は狭く、本堂と庫裏、鐘突堂以外はない。裏山を越えると隣町である。

本堂前から町を俯瞰する。遠くに町の中心部が見えている。この地区は古くは硯石の産地で、田畑が少なく林業もしていないにも関わらず、比較的大きな屋敷が多い…これらの家々の間を軽自動車がなんとか通れる広さの道が網の目ように交差する。山は低いが尾根が幾筋も走り複雑な地形である。長く住んでいるが未だに道に迷うぐらいである。遠くの山は和束から信楽への山塊、その麓は木津川の大氾濫原である。f:id:xnagy:20200601201059j:plain

怪我をして1週目、2週目はCanon G1X-2(ラージコンパクトカメラ)、3週目はCanon RP(FFミラーレス)、4週目はようやく一眼レフに辿りついた…もうどのカメラでも扱えるまでに快復したことになる。40年程の間に3回怪我をした(病気はない)が、すべてカメラを持って3-4時間歩きながら写し、人達の話を聞く…これが満足にできるかどうかが快復の基準で、整形のドクターの意見も話半分にしか聞かず(私の基準からすると少し緩いと感じる)自分の方法でリハビリをしてきた。

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さて実際に使ってみるとNIKKOR 24-50mm/F3.3-4.5Dはズーム比が小さく設計に無理がないからか、画質もAF速も現行品と遜色はない(例えばNIKKOR 24-85mmF4-5.6G)。絞りは24mmでF5にはしたい=周辺部の締まりのため。現行品と比べた小さな問題点は、コントラストがやや低いことと、AEが0.3段暗くなることだ…いずれもボディ設定やデータ処理で対処できる範囲なので気にするほどではない。

 

旧式レンズ群

今月のテストは終わり…明日から実地で使う。

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4-5月にかけて旧式レンズ(フィルム時代かデジタル初期)を5本試してみた…総じて言えること、レンズの性能自体はおそらく1980年代に確立していたのだろうと言うことで、特にボディ補正のなかった時代のレンズは最高解像力を多少損なったとしても、レンズだけで収差補正をせねばならなく、今のデジタルボディに装着しても矛盾無く使える結果となったのだろう。FFボディなら多少の「アラ」はセンサーサイズでカバーできる範囲だ。Canon EF24-85mmF3.5-4.5(5000円=シルバーは限定レンズだ/黒レンズなら3000円)・NIKKOR 28-80mm/F3.3-5.6G(5292円)・NIKKOR 24-50mm/F3.3-4.5(8820円)・NIKKOR 28-80mm/F3.5-5.6D(3351円)・NIKKOR 35-80mm/F4-5.6D(2235円)...どのレンズも中古AかAB、Canon以外はフード別/価格に端数が多いのはキャッシュレス5%引やポイント加算があるからである。

*どのレンズも画質だけではなくAFなども含め合格点で、CPを考えると試す価値は大いにある。

 

 

国宝:三重塔

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池の真ん中の弁天堂(社?)、よく見ると社内に自然石の奉納物が置いてあった。Canon RP/画面センターのクロスセンサーなら、こんなことも簡単にできる。

そして池の対岸から国宝:三重塔の優美な姿である。参拝の人はまったく見えない。あさってにまた別の景勝地へ行ってみよう。

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弁天池 木造船二態

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浄瑠璃寺の弁天池はかなり広く、その掃除や池の真ん中のお堂(お社)に行くときに時として船が使われる…そしてさすがにプラスチックのボートという訳にもいかず木造船が使われている。珍しいのは新旧二艘の船が池の目立たぬ片隅に止められていて、古い船は朽ち果てて半分沈んでいる。写真では分かりにくいが、私は木造船の専門家でもあるため、構造や船形を見ればだいたいのことは分かり、琵琶湖の湿原で使われたタブネに似た船と思われる。流れや瀬のない池には理にかなった最適の船である(おそらく製作も琵琶湖の船大工)。 もう一艘は現役の船でまったく構造の異なるもので、おそらく小型の川船である。これとそっくりの船が近隣の木津川河畔に一艘保管されているので(もちろん記録している)寺の船が稼働する時に確かめてみようと思っている。

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話は違うがほぼ隣同士に置かれた船の撮影角度(つまり光線状態や背景が変わる)を変えると、これほど色味が変わる…これがAWBの問題点である。上は黄色く、下は青味が強い=記憶色はふたつの中間ぐらいと感じられた。AWBは便利な機能だが、フィルム時代と比べるとそうだとも言い切れない。

 

三重塔

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少し高台に上がって、また国宝:三重塔と対面、いつ見てもどの角度から見ても見飽きることはない。相輪のエッヂの綺麗さは格別だ。

また裏へ回って見上げてみる…新緑が美しい。これが秋になると真っ赤に染まるのである。Canon RPの実力も6D並は確保していることも分かった。このカメラにも愛着を持てそうである。

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禁煙

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下の池畔から別の写真…50mmF10にて撮影、これでもさすがにフルサイズ、適度に背景はボケる。Canon RP(Canon全体に言えることかも知れない)の弱点はAFの確度である/このようなシーンで多点測距で撮影すると後ろにピントが抜けることがあり、それはα7やZ6より明らかに顕著である。したがって中央のクロスラインセンサー(これは速くて正確)だけに測距を任せて、AFロックの後に構図を整えるという手順となる。筆者の場合α7/Z6でも中央付近のゾーン測距で撮影している=フルサイズはピントがかなり薄いので(フィルム時代はそれが分からなかったし、そのせいで僅かなピンボケやブレは許された)どうしてもピントを合わせるのに気を遣わねばならないのである。

池を巡る散策路に立つ(筆者の若い頃から立っている)火災防止の標識、これも毎回撮影している。小径の外は深い森につながっていて、確かに火災がおこれば大惨事になるだろう。今回よく見ると標板はドラム缶の蓋のようなものを加工して使用しているように思われた。次回(たぶん7/8)は裏側を見てみよう。

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