去年の岩船寺

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さてアジサイの季節なので「郡内写真」で、アジサイ寺で有名な岩船寺に行くことにする(4-5-6月と毎月の訪問だ)。去年は6/12、少し早すぎて三分咲きといったところだった(やはり開花は平地より遅い)...それで今年は住職の教えてくれたとおり6/20ぐらいに行くことにしている。土日は人出が多いため(今年は少ないかな?)たぶん来週の月曜に行くことだろう=3=3=3 多品種を植えているため、多少早くても遅くても全然見られないようなことはない。

弁天池の向こうから本堂を眺めた…このあたりのアジサイはまったく咲いていない。今年はどうだろうか?

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去年はNikon Z6で出仕したが、今年は先日からテストをしているNikonCanonの一眼レフで行こうと思う。

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Canon EF28-70mm/F3.5-4.5 II

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先日来入手してきたフィルムEOSの旧レンズ2本(2003年の

EF28-90mm F4-5.6 IIと1996年のEF28-80mm F3.5-5.6 IV USM )に次いでCanon EF28-70mm/F3.5-4.5 IIを購入した。これは1988年製で、EOS620が誕生した翌年の発売である。I型は1987年製、何が改良されたかは分からないがキットレンズではないため、たった1年でのマイナーチェンジには何かの理由があったはずである(長さがホンの少し変わったぐらいでほとんど同じ)。先の2本とは異なり、極初期のEFレンズとして力の入ったレンズである…今は普通のインナーズーム・インナーフォーカスレンズで仕上げも少し高級感がある。1985年のAFカメラ・T-80の手痛い敗北によほど懲りたのか、FDを放棄してまで、ここからCanon EOSの快進撃が始まった。

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EF28-70mm F3.5-4.5 II この頃のレンズには誇らしげにレンズ前面に"MADE IN JAPAN"の文字が大きく彫り込まれて(CANON ZOOMの向こう側)白ペイントで埋められている。私はタイ製でもベトナム製でも気にしないが、なぜか日本製以外は目立たなく鏡胴脇に小さく表示されている。

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35mmF5.6での近接撮影…全体的なテストでは28mm/絞り開放F3.5では中央は問題なくピントが来るが、ごく周辺は崩れている(流れは見られないため見苦しいとは言えない)。F5.6-8と絞るうちに崩れは減っていくがF11まで絞らないと周辺までピシっとはいかない(Canon EF24-85mmF3.5-4.5と同じ傾向)。50mm/70mmでは絞り開放から問題なく、絞ってもそれほど変化しない。これも合格点である。Nikonとは違って早くにEFマウントにしたおかげで30年前のレンズでも故障がない限り正常に写り撮れることが分かった。

 

NIKKOR 28-80mm/F3.3-5.6Gの曇天下の描写

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今日、薄曇りの夕方6時半撮影…今回は曇り空の微光量下でのテストである。D750は最低シャッター速度を1/125に設定したPモードでの近接撮影で、上は28mm/開放F3.3でISO500である。先に掲示したCanon EF28-80mm/F3.5-5.6 IV(条件はNikonの方が悪い)と比べるとボケ味に癖があるが確かにヌケは良い。 下は35mm/開放F3.5でISO320である…こちらも良好な結果である。これらを見ても充分に実用に耐えることが分かるだろう。明日は別のテストをアップするつもりである。

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NIKKOR 28-80mm/F3.3-5.6Gの逆光性能

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NIKKOR 28-80mm/F3.3-5.6G(28mm/絞り開放)の逆光性能についてはNikonの思惑通り、レンズ枚数を減らしたために良好な結果となった。夕方の弱い光線ながら、まともにレンズに太陽が入っている。

今回のNIKKOR旧式ズーム5本の試用の結果は、すべて「使えるレンズ」だが、28-80mm/F3.3-5.6G(6枚玉)とNIKKOR 24-50mm/F3.3-4.5の2本が特に気に入った...詳細はおいおいとして、今後実用としたい。

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梅雨

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今日は撮影に出かけるつもりだったが、昨日に続いて雨が降り続いた。内蔵ストロボシンクロ撮影=D750+NIKKOR 28-80mm/F3.3-5.6G(6枚玉)…こうしてみるとNikonのストロボ内蔵はCanonに比べると便利だ/FF一眼レフを最初に買ったときにNikon D600を選んだのもそれが理由だった。いくら高感度に強くなったとは言ってもシンクロが必要な時もある(昔からデイライトシンクロを多用してきた)。 庭のクチナシが咲いていたので摘んできた…一輪でもアトリエ中が甘い香りにつつまれている。

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左がフィルム時代のキットズームNIKKOR 28-80mm/F3.5-5.6D(7枚玉)、右がNIKKOR 28-80mm/F3.3-5.6G(6枚玉)、小型軽量(今はVRや高性能モーターが付き、大口径という傾向のために大型になっている)良き時代だったとも言える。

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NIKKOR 28-80mm/F3.5-5.6G 千夜一夜物語 - 第六十三夜

両墓制

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紹介するのが遅れたが、さる5/21に浄瑠璃寺を訪れた帰り道で石仏群(国の史跡指定)に立ち寄った。古すぎて石仏は元の姿が分からないぐらい摩滅していた。このような場所(石仏や墓石、磨崖仏)がこの山塊には点在している。平城京の鬼門を守ったという説が有力である。

そして、ふと石仏の後ろへ回ってみて驚きの発見があった。いまだに埋め墓の風習が残っていた(いちばん新しいのはこれで、今年の三月に埋められている=もう土葬ではなく、火葬後のお骨が埋められていると思われる)。両墓制(りょうぼせい)と呼ばれる古来からの習俗である。筆者は瀬戸内の離島で何ヶ所か現在も続いている例を見てきたが、こんな近くで遺風が残っているとは想像もしていなかった。やはり歩くものだ。

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道路から見た絵、右の石仏群の裏に埋め墓群があり、左側が詣り墓である。その境界はハッキリとしている。土地の狭い離島に両墓制が残っているのは理解できることだが、山林とは言えども広い土地のある場所に残っているのは、死後世界の宗教観が強く意識されているに違いがない。

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砥石工場跡

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通りへ下りる…バス道と言ってもマイクロバスが通れるだけの道幅で、この道を日に数本走っていて、どこでも手を上げれば止まってくれるデマンドバスである。しかしこの道は古来から山城・河内・大和を裏からつなげる重要路であった。向こうの山を越えて、追分けを左へ行けば生駒の端に出て、右へ道をとれば枚方の奥に出る。

さて今回の近所への旅を終えて平野部に出ると、かつて地場産業だった砥石の生産工場跡が一軒だけ残っている(20年前にはもう一軒あった)。もとより生産はずっと前に終わっているのだが、取り壊されずに倉庫として残してあるようだ。

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ずいぶん僻村のようだが、自宅から車で10分以内、また迷路のような道を歩いてみよう…地形が複雑なので見逃している場所も多いのである。

 

山村の続き

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尾根道の左を見ると、隣の谷筋に何軒かの家が固まっている。そして道の脇には元の屋敷跡が荒れ地になって庭木だけが何本か残っていた…山は雑木林と竹林に遙か彼方まで覆われている。

更に道を下りていくと、ようやく生活感が見えてきた。もうすぐデマンドバスの通る中心の道(それでも普通車の離合がかろうじてできる幅)に出る。

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Canon EF20-35mm/F3.5-4.5

EF20-35mm F3.5-4.5 USM

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勢いでCanon EF20-35mm/F3.5-4.5(1993年発売/フィルム時代のEOSレンズ)という名レンズを購入(8600円)...単焦点レンズを凌ぐ成績をあげたFD20-35mmF3.5の流れを引く=筆者はその前身モデル、FD24-35mmF3.5(研磨アスフェリカル)を使用=本当に単焦点レンズより良かった…おそらく生涯で一番多く使ったレンズ=撮影枚数ではなく期間。
簡単テストでは筆者の持つCanon EF17-40mm/F4Lよりは少し遠景の解像力に劣るが、一般論としてはAFも含めて何ら問題がない。20mm側ではF5.6で良好となり、その代わり絞っても大きくは解像力は上がらない、いつものCanonのパターンである。反対に35mmでは像が緩めで、絞るほどに良くなる(F5.6~F11)ようである。もうひとつの旧レンズ:Canon EF24-85mmF3.5-4.5に比べても周辺の崩れは小さい(中心は劣後)。 Nikonに比べてCanonは早くから電子マウントとしていたために古いレンズもNikonのような制約がない…レンズの種類も少ないし、価格も少し高くなる。オススメはCanon EF24-85mmF3.5-4.5とこのレンズだ。
このレンズの弱点はどのレンズも軽い曇りが出ることだ。撮影結果に影響の出ない範囲の個体を探さねばならない…逆に曇りがないレンズは要注意(再研磨の可能性有り)。厳密にはレンズ表面の曇りではなくレンズ接着面の(構成図を見ると一面だけ接着している)おそらく接着剤(すでにバルサムではない)の経年変化だろう…曇りを拡大してみると極小の泡のような感じ。この個体は問題ない範囲だった。

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逆光性能(写真は22mm・F8)については、現在のレンズと比べると賑やかなゴーストが出るし、太陽の角度によってはフレアも盛大に発生する…しかし幾度か書いてきたように、私は逆光の時にはあまりスッキリと抜けるより、画像を損なうようなモノは別にして、適度なゴーストはむしろ逆光感(造語)があって好ましいと感じている。このレンズはその意味で合格と言えよう。

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Canon EF17-40mm/F4Lと大きさの比較(口径は同じ77mm)…焦点距離が違うとは言え、サイズや質量の差は歴然としている...これはフィールドワークでは決定的な差で、Nikonでも試したように多少の画質の差はフルフレームフォーマットの強みでカバーして、小型軽量を選ぶことになるかも知れない。あとはフィールドでの実写の結果だ…水曜にこれを持って岩船寺へ行こう(まだ郡内を探索中)。

 

溜め池

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集落の最も高い場所の道ばたに小さな溜め池があった。今は機能していなくて水草が繁茂しているが、元は簡易水道の水源と思われる(農業用としては小さすぎる)。おそらく急斜面に立地した集落のため各戸に井戸を掘るのが難しかったものと思われる。ここから坂を下って谷に下りる。

上の方は軽自動車がかろうじて通れる道幅だったが、下り始めるにしたがって広くなり宅配の小型トラックなら入れる広さである。だが車の離合は困難で、対向車が来たら(まず来ないが...)このような畑の空き地にはみ出すか、家の敷地に待避するしかない。こういう場所ばかりを撮影・取材してきたために小型の四駆がどうしても必要なのである(このような撮影を始めて35年間で、ジムニーSJ30/550ccを皮切りに現在6台目)。

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