重文:三重の塔二景…14-30mmのスーパーワイドなので、狭い場所でも撮れる…寺域全体が山なので高い場所からも見られる。右は鐘突堂、左に小さく見えているのが重文:十三重の塔。
そして正面から見たの図…池に小振りの蓮の花が咲いていた。上の写真は塔の右上の林から撮ったものだ。絞り開放だと周辺は甘い描写となる。周辺光量落ちもかなりなものである。しかしコントラストを上げたおかげでイイ雰囲気の絵になってきた。
ようやく何人かの団体がやってきた。石室の中に重文:不動明王が立っている。アジサイは全体としては少し早かったと思われる…まだサツキの遅咲きが咲いていた。梅雨に入ってからが良さそうである。
不動明王像に近寄ってみる(スーパーワイドなのでパースが不自然)。鎌倉時代の作らしいがすっかり摩滅して表情などは判然としない。像の下は元は小さな池(水たまり)のようで、石室であるのと同様、何か意味があったに違いがない。
NIKKOR Z 14-30mmF4...少しボディでコントラストを上げることによりスーパーワイドらしい写りになってきた。望遠はフワッとしていていいのだが、ワイドはキリッとしないと雰囲気が出ない(私見)。
去年も同時期に来た…岩船寺はアジサイが多く植えられていて「花の寺」を自称している。去年はほぼ満開で人出も多かったが、今年は少し遅れている木や、すでに散った木が混在していて、綺麗に開花している木は比較的少なかった。それでか観光客も少なく、門前の茶店も営業していなかった。重文の不動明王前から本堂を見た=この寺は多くの寺宝を持っていて、それを眺めるだけでも値打ちはある。そして本尊前での住職の寺や仏像などを説明する名調子…何人か人が集まると随時話が始まる。
奥が重文:三重の塔、昨年秋に紅葉を訪ねた時には特別開扉をしていて中の極彩色の仏画が見られた。寺の若僧子も観光客が少なくて所在なげで、よく咲いているアジサイの写真を撮っていた。なるべく長くアジサイを楽しんでもらうため早生や晩生の開花期のアジサイを植えているようで、4月中旬に来たときに咲き始めている品種もあった。そのような訳で全山満開ということは難しいのかも知れない。
摩尼堂...巨大な摩尼車が実際に機能している(誰でも入れる)。これは本山にもない(少なくとも公開していない)もので、一回回すとお経を一回唱えたことになる。
摩尼堂脇の手入れされた竹林...その向こうは笹原で散策路として自然と人工がうまく取り入れられていると思う。
初瀬の長谷寺の分院だ(管主は主としてこちらに住んでいると聞いている)...本山とは趣を異にしていて、海を望む高台に立地している。そして鎌倉観光の一名所で、年を通してたいへんな人出となっている。
こちらも山麓から頂上に向けて種々のお堂や社が建ち、観光客ばかりではなく色々な信心の人も多く詣っている。都市に近く立地しているためか、本山に比べると本来の真言宗の色合いが薄くなっていて、遠い故郷の各宗派の檀家寺を思いつつお詣りしているように感じられる。これは水子地蔵。
この写真は昨年の2月に訪問したときのもので、カメラはLeica Qだった…筆者の持つLeicaではもっとも癖がなく、どんな条件でも綺麗・簡単に写せる。弱点をあげると、光学式手振れ補正が国産品(例えばCanon)に比べて弱いこと、AFが時として背景に抜けてしまうことがあることである。高画素化とは別にして、これらの点はII型になって改善されたのだろうか?