Canon G1X-II

「PowerShot G1 X Mark II」

f:id:xnagy:20210921185353j:plain

今日はCanon G1X-2を見てみよう。ラージコンパクト(コンパクトとは言えないが…)の草分けであるCanon G1Xの後継機。初代で足りなかった機構や機能を得て開発された…使用者をして大雑把に言えば外付けEVFとしては優秀なものを付けられるようになった、ワイド側が24mm画角まで広がった、コントロールリングその他の機能が多様になった程度のことである。レンズは単純に比べると初代の方がホンの少し良くて(28mmF5.6どうしで解像線を比べると)、各部の出来もコストがかかっている感がある。しかし全体として見ると、ずっと使いやすくなり、レンズ固定式ならではのレンズ(24-120mm相当)とボディが最適化されている画質やエンジンの更新により、より確実になった。レンズ固定式・センサー内作の強みで1.5インチ(1500万画素)は丁度良いサイズと思われる。だいたいm4/3とAPS-Cの中間ぐらいで、1.5インチのイメージサークルで24-120mm相当を開放値F2で実現できた。と言うわけで生産終了時にCanonから「セール」の案内が来て半額となったため2台目を購入した。つまりコンデジとしての評価が高く、フィールドでも多く歩くときに使っているのである。

実際の使用時はレンズはこのように伸びる。先端にアダプターリングを介してフィルターを取り付けている=弱点の複雑で繊細なレンズバリアの保護という皮肉な対処である。レンズバリアはカバン内で何かに当たってすぐに開かなくなった(保証期間中の故障=Canonも分かっていて普通は自損は対象外だが保証交換となった)。このあとG1X-IIIはAPS-Cとなって独自性がなくなったため(APS-Cならレンズ交換式のCanon EOS Kiss MやSONY-α6300がある)問題外となった。

f:id:xnagy:20210921185418j:plain

f:id:xnagy:20210921185432j:plain

F5.6/ISO200/AWB...デフォルトだと少し発色が濃すぎる。しかし12.5mm(24mm相当)で写りはパキッとしている。なんと言ってもレンズ・ボディの最適化により周辺まで、どの焦点距離でも破綻無く写ることが良い。大型センサーのラージコンパクトがもう少し見直されてもいいと思うのだが、これやPanasonicのm4/3コンパクトも今ひとつ人気が無く、メーカーもその後はお手軽で良く写る1インチコンパクトになっているようだ。

中央部切り出し…なにひとつ問題はない。FFカメラに比べてはいけない、このセンサーサイズとしての性能の限界点を突いている良好な写りである。画素数を多くすればもっと良いのでは?とも思われるが、そうすればコストや機構に無理がかかり価格も高くなる…FFでも2000-3000、APS-Cで2000程度、この手のカメラなら1500は妥当なピッチと考えられる。

f:id:xnagy:20210921185446j:plain