出作り小屋

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今日も良い天気、用事があって出かけたついでに、道の脇に残された「最後の出作り小屋」…以前は三軒ばかりあったのだが、今はここの一軒だけが形を残している。軽トラックの無かった時代、家から離れた場所にある耕作地へ通うのが大変だったので、農繁期には泊まり込みで作業をするための小屋で、小さな台所や便所(これは下肥となる)、簡易な座敷まで備えている。前述のとおり、私も奈良で使わなくなった出作り小屋を改装した借家に3年ばかり住んでいたので、なんとなく懐かしい気持ちがあったのである。また駅までの通り道(煤谷川の両岸の耕作地)にあったため、しょっちゅう眺めていた。

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数年前までは老夫婦が農作業をしていて、ときおり小さな小屋の前にちょこんと腰をかけて休んでいる姿が道から見えていた。勿論今の時代、軽トラで小屋の前までやって来て、泊まり込みまではしないものの、小屋を拠点にして作業をしていたのである(食事や雨宿り、休憩など)。しかし代替わりしたのか現在は出作り小屋としては使われていない。周りは田畑だが家の前はちょっとした庭になっていて、当時に植えられた水仙や菜の花、桜(これはなかなかの古木)などがまだ元気である。農業そのものをやめた訳ではないため、草刈りもしているし、農機具の倉庫としては使っているようだ。

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小屋の横は比較的大きな田圃である。煤谷川の低い河岸段丘(三段程度)の両岸に段々に田圃が形成されている。この道のずっと奥の東畑の耕作地なのである(地区内は山間部なので耕作できる場所は限られている)。

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カメラはやはりコレ、NIKKOR 18-55mm/F3.5-5.6G-VRNIKKOR 18-70mmF3.5-4.5G EDも持っているが、どうもキットズームにも関わらず18-55mmの方がやや良さそうに思われる(まだ断定はできない)。