Canon EF28-105mm/F3.5-4.5 USM

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さてフィルムEFズームの最後にEF28-105mm F3.5-4.5 USM を採り上げよう。1992年当時の上級レンズだが数が多いためかCanon EF28-80mm/F3.5-5.6 IVなどよりAクラス中古品としては安い(これは3740円)。レンズ構成は28-80/28-90mm(10枚)に比べて15枚と少し望遠側を伸ばすのに苦労していることが分かる…しかしどうした訳か、すでに確立したはずのガラスモールド非球面レンズが使われていない。大きさ重さも増えている。このレンズはその昔、少しの期間に筆者が初代EOS-1で使っていたレンズでもある。AFはUSM採用ということで現在のレンズと同等の速度・静音性である。

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描写はやはり軟質だがシッカリとしている(28mm/F5.6近接撮影)。Canon EF24-85mmF3.5-4.5にも同様のことが言えるが、絞り開放F3.5では中央は上等だがごく周辺に緩みと光量落ちがある=これはF5.6に絞ればほぼ解消され、あとは他の旧レンズと同じように安定した像を得られる。そして50mm/105mmでもやはり1段は絞らないと(つまりF5.6+α)周辺は多少怪しい…しかしこれは厳密テストの結果であって、上の写真のとおり実写ではほとんど分からないレベルである。

下は完全逆光の写真(28mm/F8、太陽は左上画面内)だが、レンズ枚数の多さの割りには、薄く大きなゴーストがひとつ出ているもののフレアは少なく、SSCコーティングの良さが了解できる結果である。

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