弁天池 木造船二態

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浄瑠璃寺の弁天池はかなり広く、その掃除や池の真ん中のお堂(お社)に行くときに時として船が使われる…そしてさすがにプラスチックのボートという訳にもいかず木造船が使われている。珍しいのは新旧二艘の船が池の目立たぬ片隅に止められていて、古い船は朽ち果てて半分沈んでいる。写真では分かりにくいが、私は木造船の専門家でもあるため、構造や船形を見ればだいたいのことは分かり、琵琶湖の湿原で使われたタブネに似た船と思われる。流れや瀬のない池には理にかなった最適の船である(おそらく製作も琵琶湖の船大工)。 もう一艘は現役の船でまったく構造の異なるもので、おそらく小型の川船である。これとそっくりの船が近隣の木津川河畔に一艘保管されているので(もちろん記録している)寺の船が稼働する時に確かめてみようと思っている。

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話は違うがほぼ隣同士に置かれた船の撮影角度(つまり光線状態や背景が変わる)を変えると、これほど色味が変わる…これがAWBの問題点である。上は黄色く、下は青味が強い=記憶色はふたつの中間ぐらいと感じられた。AWBは便利な機能だが、フィルム時代と比べるとそうだとも言い切れない。