神島外浦

連絡船の時刻まで時間があったので港付近を散策した。

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神島(コウノシマ)は元は島だったが、笠岡沿岸の大規模な埋立で本土とつながっている。しかし外浦地区は現在でも連絡船の一部が止まる港で、深い笠岡湾(笠岡からここへ来るほうが、ここから高島へ行くより遠い)の奥の本港ではなく、ここまで車でやって来て連絡船に乗る人も多い。外浦から高島まで10分以内で着き、料金も180円で済むのである(笠岡からの半額以上安い)。かつての島だった時代の風習として島遍路がここでは残っている。神島全体で四国八十八ヵ所の札所が設けられていて、そこを事あるごとに巡るのである。これは瀬戸内の島の多くに見られ、白石島のおばあさんに聞くと小学校時代(戦前・戦中)は遠足で弁当を持って歩いたとのことである。現在はお詣りがてらのハイキングコースとなっており、道の手入れも最低限なされている。

この地区は特に船着きが多かったと見えて、街道筋はどこも旅館造りの建て方であり、現在も何軒も営業している(海と陸の宿場の交差点)。道は昔のままの細い道で、交通量(現在は笠岡と福山を結ぶ抜け道)が多いためフラフラ歩いていると危険である。左隅に地神の碑が浜を背景に建っている。

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