蟹満寺

初詣の2

近在の『蟹満寺』を久しぶりに訪ねた。古い水害説話と仏教が習合した寺で、数年前に本堂を新築しこの懸額も少し奥へ引っ込んだが健在である。明治初年にずっと下流の淀川の氾濫の原因をこの地の風化した花崗岩の流失とみたオランダの技師デ・レーケの判断のとおり(近在には日本初のデ・レーケによる砂防ダムがある)この地は昔から水害に見まわれてきた土地であることが、神仏混淆時代の寺の祭神となっているのである。なぜ蟹なのかはまだ分からない。

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今日は正月ということもあり、檀家衆を集めて護摩焚きがなされていた(筆者も参加)。その煙が本堂に充満したため開扉がなされた…堂内は撮影禁止だが、外から眺められる珍しい機会を得て撮影した「国宝・釈迦如来座像」、白鳳時代の金銅仏で、木像ではないため保存状態が完璧である。

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