呂宋助左衛門像

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まず港へ下りると呂宋助左衛門像が出迎える(元は別の場所にあった)。そして対岸には龍女神像、その向こうには高速道路と大工業地帯、ちょうど1年前に来たときと同じ風景に見える。が、たった1年で大きく変わったことがすぐに分かった…対岸の白い護岸提である。女神像のところまでは呂宋助左衛門像の立っている付近と同じように整備されていたが、それより先は低い自然堤防のようなもので「これは高潮が来たらいっかんの終わりだな…」と思っていたら、ここがかなり嵩上げされ、しかも海側へ少し張り出して整備されつつあった。あとでその場所(北波止町)の住民に話を聞いたら、案の定去年の台風21号で、浸水こそしなかったが台風の南風で船が流されてきて、岸を乗り越えたそうである(各家の屋根にもビニールシートが目立っていた)。もとより護岸整備計画は以前からあったが、去年9月から突貫工事で急に護岸整備が進んだとのことである(まだ未完成)。新しい護岸の向こうは工場の土地で各々以前から整備されていた。

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これが1年前の風景...堤防の高さや幅の違いがよく分かる(と言っても堤防は無いも同然)。

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港の外側も土地が買い上げられ、あちこちで空き地をフェンスで囲っている…これも時間はかかるかも知れないが、港湾全体を大きな公園ゾーンにしようとしているためである。背後は古くからある大浜公園だ。

 

堺大浜へ

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今日は1年ぶりに堺市大浜付近を訪ねた。南海堺駅を出てすぐの環壕に架かる橋でまずいつものように銅像の撮影…今日は待ち人が居て一緒に撮影した。

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そして橋を渡ってすぐの天誅組上陸地の碑の前に立つ…駅前の近代化とはそぐわない風景となる。しかし碑、そして歴史的事実が先なのだから駅前開発が古都のひとつである堺にそぐわないとも言える。今日はNikon Z6+NIKKOR Z 24-70mmF4で、好天に恵まれたため4時間歩いて676カットを撮れた。これから何か強い理由がない限りNikon Z6で撮ることにしている。バッテリーはカタログデータの値より多く、EVFのみ撮影で1個で600カット撮れた。しかも今回は古いEL-15なので15bなら更に多く撮れるだろう。設定で不必要な機能(例:GPSWiFi等々は全部OFFとし、機内モードまで選択して省電力に徹している)は切とし、その他の画像調整用の機能もデフォルトでなるべく使っている結果である。

 

東照宮第一売店

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東照宮第一売店パンダ焼きの桜木亭の閉鎖にともなって大盛況である(来るたびに客は増えていると感じる)。なにしろ動物園出口の近くにはここしか店がないのである。

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上野公園名物の大道芸…もちろん許可制で、知り合いの大道芸人に聞くと、かなりの競争率で場所だけではなく、時間帯も限られているのが現状なそうだ。 Nikon Z6+NIKKOR Z 24-70mmF4

 

汎用スリットフード

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面白いレンズアクセサリーを見つけたので購入した。ワイドレンズ用のスリットフードである。Leicaコシナコニカ製品などの純正フード(合理的で品質良好)は全部持っている。しかし20年前の限定レンズのRICOH GR28mmF2.8Lやminolta G-ROKKOR28mmF3.5L(いずれも40.5mm口径)は当時新品で買い、純正フードもあるにはあるのだが、ラッパ型で大きく、コンパクトなレンズ本体をスポイルするような意匠であった。どちらも当時、最新の高級コンパクトカメラ(GRとTC-1)のレンズを高品位な鏡胴に納めてライカマウント化したもので、その写りも良く比較的逆光にも強かったためにフードなしでLeicaレンズと共にずっと使ってきた。デジタル時代になってM9等の例のマゼンタシフトなどもあり休眠していたが、それも新センサー&新ファームにより問題はなくなって使うつもりで色々とフードを探していた=フィルム時代よりデジタルでは僅かな光の揺らぎにも敏感に反応するのである。

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汎用フードはフィルター枠ねじ込み式製品が多く、フィルターをするとどうしても前に出っぱりケラれが生ずることになる。しかし今回導入品は薄く先広がりだけではなく、フードの内側にも40.5mmのネジが切ってあり、ここにフィルターをネジ込むとフードの全長も短くなり、ケラれもなく、デザインとしても材質(アルミ)としても気に入ったのである。結果として、1.遮光効果は僅かとしても無いよりはだいぶまし。 2.万が一の衝撃からレンズ本体を守るのも無いよりはましと言う程度。 3.スリットフードはファインダーの視界を妨げず、ラッパ型より良好。 4.そして筆者だけかも知れないがレンズが小型で一眼レフやミラーレスと異なり、知らぬ間に操作する指先が画像の端に写ってしまうことが防止できる。 5. フードキャップ(フィルターが前にあるため通常キャップも付けられる)とシリコンクロスが付いて税込み999円で37mm-72mmまで各サイズ揃っている...ただし多くのサイズは今のところ売り切れている。ここで書くと全部売れてしまうことだろう。 6.標準レンズ用もあり、これも同様の定格で値段は更に少し安い。 7.注意点としてはフィルターをしない場合は別としてフィルターはGRもGも普通サイズでは少し四隅がケラれる…薄型枠フィルターでは大丈夫だった。他のレンズはテストしていないので(前述のとおり純正品があるため不必要)あくまで自己責任で試用してみることである。

 

上野:弁天堂

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次の旅のシリーズに入る前に(少し忙しい)今週は、今年の冬に行った場所をダイジェストしていこう。ここは上野公園の弁天堂周辺である。大黒堂…とっくに日は沈んでいるが、Nikon Z6(+NIKKOR Z 24-70mmF4)はどんどん感度を上げても破綻(画像やAF)しないし、手振れ補正も強力である…世は明るいレンズ開発が中心に進んでいるようだが、ボディの成熟による感度アップと手振れ補正効果のために、暗くてもいいのでコンパクトなレンズが良いと思う。次は14-30mmF4らしいが、これも求めたい(筆者は望遠をほとんど使わないため...105mmぐらいまでは欲しいのが本音...ワイド側を強化する)。更に言えば24~28mmのF2.8程度(F4でもOK)の軽いパンケーキレンズが欲しい…α7用のSAMYANG AF24mm/F2.8の具合がかなりいいのである。

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弁天堂前…24mm開放でもピントはシャープだし絵もよくまとまっている(画像処理なし=リサイズのみ)。東京に行ったときは必ずこのあたりで休憩し(弁天堂横のフジ棚の下)日没~暗くなるまで撮影している。都心としては空間が広く、晴れていれば日が暮れても空全体からの間接光で長く写真が撮れるのである。

 

鳥羽:神島

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今日、講義で使った神島への旅の写真から3カット…船着き場の前には「三島文学 潮騒の地」と堂々とした碑が建っている。単に観光用というだけではなく、島の人達の誇りを感じる。三島由紀夫がここを舞台に小説を書いたのは偶然ではなく、この島を愛したからだと納得できるのである。周囲4kmの島を歩いてみると、それがよく分かる。小説潮騒の当時1400人だった島民は現在は300人と過疎は間違いなく進んでいるが、離島としては漁師の跡継ぎもある程度残り、子供達もいて、島としての自治も成り立っている希有な場所である(たくさんの離島を取材している筆者が講義であえて取り上げたのもその点だ)。

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この島には2度訪れている…1回目は夏で炎天下の急坂を歩き回ったため軽い熱中症となり、神島灯台の陰で1時間半休んで、船の時刻に間に合わなくなりそうで島を1周せずに帰った。その神島灯台で筆者の目の前にカマキリが現れてジッとこちらを見ていた…そして筆者も立ち上がったのである。向こうは渥美半島伊良湖岬、神島は行政的には鳥羽市で市営渡船で40分(730円)、伊良湖からは観光船でたったの15分(1500円)である。

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港で…敷き詰められている玉石は飾りではない、シーズンとなったワカメを天日干しするための場所である=30年以上前に北海道で同じような場所(コンブ干場)に車を乗り入れてひどく怒られた記憶が蘇る。なぜか背後にある旅館の浴衣が干してあった。鯉のぼりも家屋が密集していて各家庭には揚げられないため、港に特大のものが設置されていた。

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これはおまけ…伊良湖岬側から見た神島。ずいぶん鳥羽から見るより近い(約1/3の距離)。

 

山を下りて

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海住山寺から(左の大きな山の山頂近く)下って、恭仁京跡へ到着。ここは山城国分寺の跡でもあり、五重塔の礎石が保存されている。今はひなびた土地柄だが、遠く古い時代は重要な歴史の交差点であった。中世の戦乱時代も明治の廃仏毀釈も山里にはあまりとどかなかったと思われ、国宝・重文・それらに準ずる文化財の密度は高い。

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そして付近は渡来人の土地としても栄えていた。恭仁神社の「久邇狛」(狛=高麗)をアートとしたものを別角度から...木津川アート2018の作品のひとつである。

 

海住山寺-5

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境内を細かく見ると奇妙なものが多くある。恵比寿さんの奉納像、鐘撞堂の屋根の鬼瓦の前に獅子の像(他の角には鬼や玄武像があった)…これは何を意味しているのか? 今までワイドの単焦点レンズを多用してきたが、120mmレンズ(NIKKOR 24-120mmF3.5-5.6D)を持っていると、それなりに新しい発見がある。

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国宝:五重塔の相輪部…これで120mmでいっぱいに引っ張った絵、これもまた不可思議な形と文様をしている。五重塔の角階層は、下から地(基礎)、水(塔身)、火(笠)、風(請花)、空(宝珠)だが、更にその上の相輪は何を示しているのだろう?

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海住山寺-4

境内奥の展望所から木津川氾濫原を眺める。右に木津の大曲りが見え、ここで船から荷駄に積み替えて、向こうの森林におおわれた丘を越えて奈良へ荷を運んだ。上流からだけではなく下流宇治川桂川からも三河川合流を経て船は遡った。旧街道はここの麓を通り、高麗寺や国分寺恭仁京の跡が並んでいる重要地点である。対岸は鹿背山...ここも各所に聖地がある。

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国宝:五重塔を別角度から…順光で見ると、また違った趣がある。

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今日の正月風景

今日は遅まきながら写真セレクトを4時間ばかりできた。空もヒツジ雲、近所の神社の境内もまだ正月気分だ。

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いずれもLeica M9+summicron 35mmF2/角なし6枚玉…センサー交換後、色味が気に入らずたった100枚しか撮っていなかった。最新カメラもいいが、旧式カメラも良いような心境である。